また、受注額は前年同期比22%減の3,211億円となった。5軸加工機、複合加工機、アディティブマニュファクチャリングなど先端製品への展開及び自動化、デジタル化などの価値提案の向上により、1台当りの受注平均単価が前年度に比し約6%向上した。また、補修部品及び機械復旧サービスの強化に取り組んでおり、当該部門の受注も前年同期比7%増と貢献した。
地域別の受注金額は、日本が前年同期比42%減と前年度までの好調からの反動が大きく出ている。米州は同29%減、中国を含むアジアは同31%減となったが、全社受注の50%を占める欧州は、9月にドイツ・ハノーバーで開催されたEMOで先端技術、自動化提案が顧客から高く評価され計画以上の成果を挙げたこともあり、21%減と他の地域に比べて健闘している。産業別の受注は、引続き、航空機関連、医療関連、金型が堅調に推移する一方、自動車関連、一般機械関連、半導体製造装置関連が弱含みの展開となっている。
受注金額は、前四半期との比較において、アジア地域がやや弱含みとなっているが、日本、米州、欧州とも横ばい圏と落ち着いてきている。顧客は中長期の成長及び収益改善に向けて、工程集約化、自動化、デジタル化などの投資を検討しており、潜在需要は十分にあるものと認識している。DMG森精機の直販・直サービスの強みを活かし、潜在需要を着実に受注増に結び付けていく。
■2019年12月期の見通し
売上収益については、前年度までの好調からの反動による上期からの受注減少に伴い、2019年2月12日に公表した通期の連結業績予想を下方修正した。一方で、営業利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益については、粗利の改善及びコスト削減により、前回公表の連結業績予想を上方修正している。修正値は以下のとおり。
売上高4,850億円(前期比3.2%減)、営業利益370億円(同:2.0%増)、親会社株主に帰属する当期利益195億円(同:5.3%増)。