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東洋機械金属、2019年度上期の受注は20.7%減、売上は9.6%増

 東洋機械金属が10月25日に発表した2020年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、受注高は、中国、米国での自動車関連及び中国でのIT電子機器関連からの需要が低調だったことから、受注高は133億4,400万円(前年同期比20.7%減)、売上高は受注残があったことから、170億3,800(同9.6%増)となった。このうち、国内売上高は58億2,900万円(同9.5%増)、海外売上高は112億800万円(同9.7%増)となり、海外比率は65.8%となった。

 利益については、売上高が増加したことから、営業利益は10億9,300万円(前年同期比13.9%増)、経常利益は10億9,100万円(同9.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億5,200万円(同5.3%増)となった。

 4~9月期における国内経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、景気は回復基調で推移した。一方、海外では、米中貿易摩擦の長期化で米中の景気を減速させるなど世界経済に与える影響が懸念され、景気の先行きは不透明な状況が続いている。

 東洋機械金属の関連する業界は、国内は、政府政策のものづくり補助金の効果もあって、設備投資は緩やかに回復した。一方、海外では、米中貿易摩擦の影響により自動車関連からの需要が減速し、厳しい事業環境となっている。

■製品別の売上状況

<射出成形機> 射出成形機については、国内は容器類などの生活用品関連や自動車関連が堅調に推移した。海外では中国でのIT電子機器関連は減少したが、欧州や米州での生活用品関連が堅調に推移した。その結果、売上高は133億600万円(前年同期比16.1%増)となった。

<ダイカストマシン> 自動車関連向けを中心とするダイカストマシンについては、海外では東南アジアは堅調に推移したが、国内は減少した。その結果、売上高は37億3,100万円(前年同期比8.6%減)となった。

■2020年3月期の連結業績予想

 今後の経済見通しについては、国内は、緩やかな回復基調で推移することが期待されるものの、海外では、国際的に深刻化する米中貿易摩擦の長期化などにより、先行き不透明な状況が続くことが予想される。このような市場環境のもと、同社グループは、中長期的な計画・方針のもと収益拡大に向けた事業活動を展開しているが、4~9月期の売上高は、予想を上回る結果となったが、受注高については、予想に届かない月が続いたことから、第3四半期以降の売上高が前回発表予想を下回る見込みとなった。利益についても、原価低減活動による利益率の改善を見込んでいたものの、第3四半期以降の売上高が大幅に減少することから、前回発表予想を下回る見込みとなった。

 この結果、2020年3月期通期の業績予想については、売上高309億円(前回予想:320億円)、営業利益15億5,000万円(同:22億円)、経常利益22億円(同:15億2,000万円)、株主に帰属する当期純利益9億3,000万円(同:13億5,000万円)と修正した。

 東洋機械金属の決算短信・適時開示情報

 

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