・食品加工時の廃食油を全量燃料化し、環境負荷低減、燃料費最大約65%削減を実現
㈱IHIのグループ会社である㈱IHI汎用ボイラ(東京都江東区、以下IBK)は、食品加工工場などで発生する廃食油を100%燃料として利用することを可能にした廃食油焚ボイラ「K-Tシリーズ」を組み込んだ新システムを開発、本格販売を開始したと発表した。
新開発の「K-Tシリーズ」は、IBKの高性能貫流ボイラに、マルチ燃料対応バーナーを採用することで100%廃食油を燃料として運転することを可能にした、環境にやさしいボイラ。燃焼の四位置制御と、高機能型マイコン制御を標準装備した高効率ボイラで、蒸気量は1、000kg/h級と小型ボイラとしては大容量で、かつコンパクト設計により省スペースを実現している。
従来のボイラでは、食品加工の過程で発生した廃食油は、全量有価物として廃油処理業者に売却する一方、ボイラ燃料は別途購入しており、差額が燃料費として発生していた。
「K-Tシリーズ」による同システムでは、食品加工過程で発生した廃食油を、自社で廃油清浄装置を設置して全量清浄し、そのまま燃料として再利用することが可能で、新たに燃料を購入するのに比べ、最大約65%コスト削減が可能となり、同時に、廃食油をバイオマス燃料として再利用することにより、省資源化およびCO2削減に貢献する。