現在ドイツでは、国を挙げてコージェネレーションシステムの導入をはじめとするエネルギー効率向上への取り組みが進められている。こうした中、エボニック社は、マール工業団地に保有する石炭火力発電プラントを廃止し、新たにガスタービン・コンバインドサイクル発電プラントを設置することを決定した。
今回のプロジェクトはシーメンス社が元請となり、SBG社は廃熱回収ボイラ2缶の設計・建設を行う。これらのボイラで生成される蒸気は、ガスタービンの排気ガスと化学工場における酸化エチレン製造プロセス等で発生する副生ガスを利用することで得られるもので、発電および化学製品の製造工程で利用される。
SBG社は、これまで欧州を中心に100件以上に及ぶ廃熱回収ボイラの建設を行ってきた。こうした実績に加え、今回のプロジェクトでは、ガスタービンからの排気ガスによる余剰熱と化学工場で発生する複数の副生ガスによる熱を、様々な運転パターンにおいても蒸気発生に利用することが出来るシステムの提案が高く評価された。JFEエンジニアリンググループは、今後も世界各国で多様化するお客様のニーズに最適な技術を提供していく。
<受注概要>
発注者:シーメンス社
設備:廃熱回収ボイラ(2缶)
工期:2019年9月~2022年1月
受注金額:約60億円
<エボニック社概要>
本社:ドイツ国エッセン市
従業員数:約37,000人
事業内容:化成品事業、素材事業 他
<シーメンス社概要>
本社:ドイツ国ミュンヘン市
従業員数:約370,000人
事業内容:産業用機械製造、エネルギー関連事業、ヘルスケア事業 他
画像:マール工業団地全景