全日本空輸と豊田自動織機、佐賀空港でトーイングトラクターの自動走行実証実験を実施

・実際の運用に基づいた実験を通じて本格導入へ加速

　全日本空輸（ANA）と㈱豊田自動織機は9月25日、9月30日から10月11日までの約2週間、九州佐賀国際空港（以下、佐賀空港）の制限区域※１でトーイングトラクター※2の自動走行実証実験を行うと発表した。

　今回の実証実験は、航空イノベーションの推進を図る官民連携の取り組みの一環であり、国土交通省の求める実験車両・場所の要件を満たしたことから、今年6月に実証実験実施者として選定され、このほど着手・開始する運びとなった。今年3月、佐賀空港内に車両の通行等を想定した専用空間を設けて、国内初の自動走行技術の検証を行ったが、今回は、航空機が駐機・走行し、航空機地上支援車両が往来するトーイングトラクターの実稼働エリアにおいて、顧客の手荷物や航空貨物をコンテナへ搭載し、航空機まで搬送するルートを走行する実験を実施する。

　また、今回の佐賀空港での実験結果をもとに改善を加え、2020年1～2月に中部国際空港で実証実験を行う。佐賀空港より航空機の離発着便数、車両の往来が多い条件下での実験を通じて自動走行技術を検証、運用面での課題を抽出し、2020年中の実用化をめざす。

　ANAでは技術革新の流れを確実に捉え「人と技術の融合・役割分担の見直し」を図りSimple & Smartな空港オペレーションの実現に向けて自動走行の課題解決やレベルアップに努め、豊田自動織機とともに、航空業界における物流の自動化・高度化をめざし、新技術の開発及び実用化に向けた取り組みを着実に行う。

※1 滑走路その他の離着陸区域、誘導路、エプロン、管制塔、格納庫その他、立ち入りが制限されたエリア

※2 空港や工場内、港湾等で、貨物を搭載したコンテナを牽引する車

　画像：2019年3月のトーイングトラクター自動走行テストの様子

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