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建設機械用部品販売店の今後はどちらの道を選ぶのか?-現地メディアより

 *業界を知るうえで注目される記事として紹介します。

 中国のインフラ建設の絶え間ない拡大に伴い、過去十数年の建設機械の需要は絶えず増加し、中国はすでに世界で最大の建設機械設備の単一市場となっており、機械の販売台数と保有台数は世界第1位にある。

 中国工程机械(建設機械)工業協会の統計によると、2017 年末の中国建設機械の主要製品保有台数は約690~747 万台で、現在、依然として増加傾向にある。その発展グラフを示す。

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 CHPSA:2019 年8 月16 日、出所:中国工程機械品牌網、作者:叶京生)

 近年、機械の販売市場は非常に堅調であり、これにより機械メーカーと代理店は、押しなべて販売に重きを置きサービスを軽んじるようになっており、メンテナンスサービスでは儲からなくなっているようである。

 同時に、ブランドメーカーは、代理店に対しオリジナル(純正)部品(原廠配件、元廠件)のみの商売を許可し、オリジナル外部品(副廠件)の商売を許さないことから、部品代理店に絶好の発展のチャンスをもたらしている。

 代理店は、顧客にオリジナル部品のみの選択を提供していることから、顧客にとっては、選択技がないのに等しいことになる市場の低迷により、顧客は、高価なオリジナル部品には耐えられなくなっており、ますます多くの顧客はオリジナル外部品を使い始めている、そして、80%以上の顧客は、品質保証期間終了後はオリジナル外部品を購入している。

 このために、「中国製造」(Made in China)の国産部品工場が雨後の筍のように大量に出現し、その品質はますます信頼性が増し、コストはますます低くなっている。これはまた、部品販売店にも大きな発展のチャンスを提供している。オリジナル外部品と部品販売店の発展は、多くの顧客が困難な時期を乗り越えるのに役立っていると言える。

 膨大な機械の保有は、千億元級の部品とサービスをアフターマーケットにもたらしている。メーカーと代理店は、すでにアフターマーケットの重要性を認識しており、インターネットの発展もアフターマーケットに新しいチャンスをもたらし、各種の部品販売のインターネットプラットフォームも次々と現れており、アフターマーケでの競争は一層激しくなっている。これらのすべては、部品販売店の発展に新しい課題をもたらしている。部品販売店の今後はどちらの道を選ぶのか? 多くの部品販売店のオーナーは、これに対し疑念を抱いており、筆者は、三つの側面から私見を述べてみたい。

1.部品販売店は、ブランドと高品質に向かって発展しなければならない人々が部品販売店について言及するたびに、「夫妻老婆店」(店員を雇わず夫婦だけで経営している店の意)と「假冒偽劣件」(偽ブランドや品質の悪い部品の意)に関連付けて言う人がいる。確かに、多くの部品販売店は夫婦形式の店から発展して来ており、営業当初の部品品質は信頼できるものではなかったが、これはもう過去のことである。

 今日の部品販売店は、ますます多くの国内、国外の部品ブランドを営業しており、製品の品質と価格は、顧客の様々なレベルの需要を満たすことが出来ている。多くの部品はオリジナル部品と比肩し得ており、価格には競争力がある。

 部品販売店と代理店のモデルは異なり、代理店の部品は種類が多く揃っており、部品の種類は数千種もある。部品販売店は逆に、自身の優位に基づいて数種類の製品しか営業せず、部品類は十数種あるだけで、製品の優位、量的優位、ブランド品が多いことと価格の柔軟性で、顧客の需要をより良く満たしている。

 同時に、多くの部品販売店は、部品通り街や機械・電気製品街の中にあり、彼らは、顧客の部品に対する様々な需要を満たすためにワンストップサービス(一站式服務)を容易に提供している。

 今後の部品販売店と部品協会(配件協会)は、自己のブランドを積極的に宣伝し、部品販売店と假冒偽劣件(偽ブランドや品質の悪い部品)とは徹底的に区分をはっきりさせなければならない。こうすることで、より多くの顧客の信用を勝ち取り、より大きな市場シエアを勝ち取ることができる。

 部品協会も、部品市場から部品販売店の信望を貶めるだけの偽物部品を排除するよう、誠実経営を積極的に提唱すべきである。

 広州は、中国の建設機械用部品市場の流通センターである、「全国の部品は広州を見守り、広州は珠村を見守っている」(訳注:珠村:広州市天河区珠吉街を指す―中国最大のショベル用部品の集散地)、毎年数百億の部品が広州から中国各地へ販売されており、さらには世界各地へ輸出されている。

 広州の部品市場は、すでに中国の建設機械用部品の顔となっており、このようなブランドの効果は、部品の品質とコストパーフォーマンスに依存しており、他の省の部品販売店でも学ぶ価値がある。

2.部品販売店は、デジタル化の構造転換と管理のグレードアップが必要

 筆者は、世界の建設機械トップ50 のデータに対して調査と比較を行って、幾つかの興味ある結果を見つけた。

 2012 年から2016 年まで、中国はトップ50 の中で、ランクイン企業数、総資産、従業員総数と売上高等の規模指数では、何れも上位3社にランクされているが、一人当たり平均売上高、利益率と資産収益率は、後ろから数えて3番目にランクされている!

 これは、2018 年のフォーチュントップ500 における、中国企業の状況とほぼ同じである。120 社の中国企業が世界のトップ500 入りしており、ランクイン企業数と企業規模は、何れも上位を占めているが、利益はかつかつであり、売上高収益率と純資産収益率は年々下落している。

 企業の競争力は、主に経営の効率に反映される。企業が急速発展の時期を過ぎた後、自社の経営効率に注意を払わず、また改善も行わず、粗放経営に頼っているだけでは、老舗を上げるまでもなく、更なる発展は難しい、建設機械用部品販売店は、目下このような課題に直面している。

 前述の部品販売店は、顧客のメンテナンスコストの低減を助けるために、多くの代理店から部品販売業務を分流させている。代理店との競争で、部品販売店は、コストパーフォーマンスと柔軟性における優位を誇示している。しかし、現在多くの販売代理店の商売は悪くないが、管理は非常に遅れており、帳簿の記帳、品物を気ままに配置している。

 規模が小さい時、部品の置き場所が探し出せない時は、一回重複購入することで済み、それほど影響しないが、在庫データが必要な時、引き出せないか、出せてもデータの精度も非常に劣っている。在庫電子データがないことから、毎回の棚卸には数日の休業が必要となっている。

 ウォルマート(沃爾瑪:Wal-Mart)のような大きな会社では、いまだかつて棚卸による営業停止をしたことはないことを知るべきである! 管理レベルこそ重要であり、SAP等のシシステムを介することで、帳簿と実物が常に一致することが保証される。

 多くの部品販売店は、まだ紙の文書管理を使っており、請求書発行システムと電子化データが欠如している。しかし、電子データによってのみ顧客の需要を把握出来るのであり、ショベル顧客の需要は、私たちの正確な経営と販売に役立てることができる、ビックデータの応用は、私たち部品販売店が、何を在庫し、いつ在庫するか、どのくらい在庫するかに役立てることができる。

 例を挙げると、ある代理店または部品販売店の部品回転率が総在庫量の25%を占めているとした場合、ビックデータを応用すれば在庫金額を約70%削減し、科学的在庫管理により、資金の活用と投資収益率を大幅に向上させることができる。従って、部品販売店は、デジタル化の構造転換と管理のグレードアップが必要である。

 構造転換の第一歩は、在庫の電子データ交換EDI(Electronic Data Interchange)である。オーナーに、部品販売店の経営状況、売掛金、在庫回転率とキャッシュフローの状況を常に理解させることができる。もし電子データがないと、これらの一切は不可能となる。

 現在、多くの部品販売店は、まだ儲かってはいるが、利益は落ちている。多くのオーナーは部品の在庫管理を理解していないことから、在庫金額は増加し、回転率は減少している。儲けたお金の多くは倉庫の在庫となっており、運営期間が長くなるほど、不良在庫が大きくなっている。これら不良在庫は年を追うごとに部品販売店の利益を侵食していく。

 業界の粗放経営による発展段階はすでに終了している。引続き従来のモデルでの経営では、お金儲けが出来なくなって来ており、今後は周到化した管理が必要で、より少ない資金でより高い利益が得られるようにする必要がある。

 部品販売店のオーナーとして、あなたはご自分の在庫に関心を払わなければならない。それは、あなたのお金がすべてそこに置いてあるからである!

 では、次の幾つかの質問に答えてください。あなたの倉庫にある在庫金額はどのくらいか? 部品の投資収益率はどのくらいか? あなたの倉庫で、どれが良好な在庫で、どこが不良在庫か? あなたの不良在庫はどのくらいか? 倉庫の中で、急速、中速、低速回転率の部品は何種類ぐらいあるか? 異なる種類の部品に対し、どのような異なる在庫戦術があるのか? あなたは部品在庫の保持コストはどのくらいか知っているか?

 もし、あなたがこれらの問題で正解(精解)を答えらえない場合、あなたはご自分の在庫をどのように管理されるのか?

3.部品販売店は、より多くの顧客を獲得するために、インターネットと抱き合わる必要がある。インターネット、モノのインターネット及びビックデータの発展に伴い、インターネトモデルはより高い顧客接続効率とコスト優位を具えるようになっている。このような状況では、部品販売店もインターネットに向かって構造転換する必要がある。それが、インターネットによりあなたの顧客が奪われ、部品利益が減る恐れがあるにしても、インターネットプラットフォームの発展を止めることはできない。

 否定してならないことは、インターネットで多くの顧客を獲得するマーケティングモデルは、部品販売店が学び、参考とすることができ、私たちがより多くの顧客を獲得するのに役に立つことである。

 部品やサービスの需要は、タイムリー性に対しての要求が高く、1社のメーカーまたはインターネットプラットフォームだけで、単独でこのような、倉庫に貯え、物流と配送ネットを構築して顧客の需要を満たすことはできない。

 唯一のソリューションは連合である、顧客、技師(パックパッカー)、修理工場、部品販売店、代理店及び部品サプライヤー等が一つの建設機械用部品共有プラットフォームを形成して、顧客は何処にいても携帯を通して自分が急ぎ必要とする部品を探し出し、そして、彼の最も近くの部品販売店が、彼のサプライヤーとなることができる。

 インターネットは、独占を確立することではなく、価値を提供し、顧客にとってはより便利に、部品販売店にはより業務を拡大し、より多くの顧客を獲得させることである、これこそが、今後の部品販売店の業務の「インターネットモデル」である。

 中国の建設機械の膨大な機械保有台数は、アフターマーケットの金鉱山であり、単にショベル市場の部品潜在力だけでも1,000 億元は越えており、数千社の代理店と部品販売店は、顧客のために素早い部品の供給ができ、市場に近い部品販売店は、顧客に近く、今後は依然として大いにやりがいがある。

 多くの部品販売店の在庫回転率は2~3回/年で、不良在庫率は30%~50%に達している。言い換えると、代理店と部品販売店の倉庫には数百億元の不良在庫を寝かせていることであり、彼らのキャッシュフローと利益に深刻な影響を及ぼし、在庫リスクを増大させている。インターネットは、代理店と部品販売店の在庫回転率の最適化を助け、経営効率の向上させることができる。

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