・2020年5月竣工に向け新事務棟の地鎮祭を開催
第5世代移動通信システム(5G)に代表される通信革命やモノのインターネット(IoT)の広がりに加えて、人工知能(AI)の進化による社会の変革、自動運転などモビリティの高度化、省エネルギー・環境保全意識の高まりなど、半導体やディスプレイの需要は、未来に向かって重層的な広がりが期待できる環境となってきた。
日新イオン機器は、このような取り巻く事業環境の変化に柔軟かつ俊敏に対応するため、研究者・技術者をものづくりの拠点である滋賀事業所に集約し、コア技術であるイオンビーム・プラズマ技術による革新的かつ挑戦的な装置・技術・サービスを、世界の顧客に向け提供する中核サイトとすべく、同敷地内に新事務棟の建設を決定した。
建設予定の新事務棟は、地上3階建ての構造で生産工場と連絡橋で接続することにより、開発・設計・製造が一体となるサイトとしている。技術者が一同に集う新事務棟の2、3階オフィスエリアは、中央部を吹き抜け構造とすることで、スタッフ間の交流を促し、フォーマル・インフォーマルなコミュニケーションの活性化を図る。これまで以上に生産性の高いワークスタイルの変革をもたらし、クリエイティブなアイデアやイノベーションを誘発させる中心の場となることを狙いとしている。
今後このイノベーション拠点から、顧客・市場のダイナミックな動きに柔軟に呼応した新規事業含め、ユニークで高付加価値な製品・サービスを創出し、事業のさらなる強化・拡大を目指していく。
<設備投資の概要>
所在地:滋賀県甲賀市水口町ひのきが丘29番地(近江水口第二テクノパーク内)
竣工予定:2020年5月
建物概要:鉄筋コンクリート/地上3階建て
延床面積:約4,150㎥
<日新イオン機器株式会社の概要>
名称:日新イオン機器株式会社
代表者:代表取締役社長 長井宣夫(日新電機執行役員)
所在地:京都市南区久世殿城町575番地
設立:1999年4月1日
資本金:15億円
出資:日新電機(株)100%
事業内容:半導体製造用イオン注入装置、FPD製造用イオン注入装置の開発・設計・製造・販売
従業員数:約250人 (2019年3月末時点)
面積:久世工場 敷地約12,400㎥、工場約7,800㎥(延床)
滋賀事業所 敷地約53,500㎥、工場約15,400㎥(延床)
<滋賀事業所の概要>
名称:滋賀事業所・プラズマ技術開発センター
所在地:滋賀県甲賀市水口町ひのきが丘29
設立:2011年10月
生産品目:半導体製造用イオン注入装置、FPD製造用イオン注入装置
従業員数:約110人(2019年3月末時点)
面積:敷地約53,500㎥、工場約15,400㎥(延床)
【用語解説】
・半導体製造用イオン注入装置:イオン注入装置は、集積回路(IC)などの半導体製品を作る過程で、素材であるシリコン(ウエハ)にリンやボロンなどの不純物を添加(注入)する装置。注入するイオンビームのビーム量によって中電流機・大電流機などに分類される。
・フラットパネルディスプレイ(FPD)製造用イオン注入装置:ノート型パソコンや携帯テレビなどに利用される液晶ディスプレイ(LCD)の薄膜トランジスタ(TFT)を形成させるために、大型ガラス基板の上にリンやボロンなどのイオンをシャワー状に均一、高密度に注入する装置。
画像は新事務棟外観イメージ図。