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コマツ子会社、FFT解析を搭載した熱電EH振動センサデバイスを発表

 コマツは7月11日、100%出資子会社である㈱KELK(本社:神奈川県平塚市)が、従来のKELGEN SD(※1)製品に加え、新たに2種類の熱電発電関連製品を今年10月より販売すると発表した。

 新製品は、モータやギヤなどの回転機器に設置するだけでその熱で発電し、振動をセンシングし、データを無線送信する熱電EH(※2)振動センサデバイス「KSGD-SV3」(以下、KSGD-SV3)、KELGEN SDを無線でつなぐ通信機器「KELGEN SD-Net」(以下、KELGEN SD-Net)の2種類。

 世界初FFT(※3)解析を搭載した「電池レスx配線レス」のKSGD-SV3は、振動センサデバイスの設置工事費を低減できるほか、短時間での設置・増設が可能なため、工場や設備のレイアウト変更に柔軟に対応できる。

 さらに電池交換が不要でメンテナンスフリー。また、KELGEN SD-Netは親機1台でKELGEN SDと中継機を合わせた最大200台を無線でつなぐことが可能。KSGD-SV3とKELGEN SD-Netは、CBM(予知保全)(※4)の導入コストと運用コストを大幅に低減し、適切なタイミングでの設備保全を実現する。予知保全による設備保全の高度化を加速させることで顧客の生産現場における生産性向上および日常点検の自動化に貢献する。

 KELKでは、配線、電源、メンテナンスが不要で、後付けすることもできるKELGEN SDと、センサデバイスのネットワークを無線で構築するKELGEN SD-Netを自社工場へ設置し、設備機器の「見える化」と、予知保全への活用の評価を開始している。

 KELKは、1966年の設立から今日まで長年培ってきた熱電変換技術を核に、排熱を電気に変える革新的な製品の開発、導入を進めている。今後も、熱電変換技術の様々な分野への活用を通じて温室効果ガスの削減、省エネルギー社会やスマート社会の構築に貢献していく。

 なお、これら2種類の新製品は、7月24日より東京国際展示場(東京ビッグサイト)で開催される、工場設備の維持管理・保全技術を対象にした国内唯一の専門展示会である「プラントメンテナンスショー」で展示を予定している。

※1 KELGEN SD:熱電発電モジュールKELGENを搭載した、熱電EHを電源とするセンサデバイス振動センサデバイスKSGD-SV3のほか、熱電対センサデバイスKSGD-STとアナログ入力(4-20mAまたは1-5V)デバイスKSGD-SAがある。

※2 EH:Energy Harvesting、環境発電。エネルギーハーベスティング。環境中の微小なエネルギー(熱,光,振動,電波,等)から電力を得る技術。

※3 FFT:Fast Fourier Transform、高速フーリエ変換。測定した振動を解析して周波数成分に変換。 

※4 CBM(予知保全):Condition Based Maintenance(設備の劣化状態を把握・予知して部品の交換などを行う状態基準保全)

※5 温度差:KELGEN SDの受熱側の表面温度と周囲温度との温度差

 ニュースリリース

 

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