トヨタ自動車および㈱ジェイテクトは7月10日、両社の主要なドライブライン(エンジンからの動力を、トランスミッションを介して車輪に伝達する各ユニットの総称)事業の更なる競争力強化に向け、2020年1月を目途に、トヨタが保有する豊精密工業の株式をジェイテクトに譲渡する検討を開始することに合意したと発表した。全株式の譲渡が終了した後には、豊精密の駆動製品、歯車製造、歯車の加工機など、すべての事業がトヨタからジェイテクトに移管されることになる。
現在のトヨタグループのドライブライン事業は、ユニットごとにトヨタ・ジェイテクト・豊精密が、開発・生産を分担しており、主要部品のデファレンシャルギアをトヨタと豊精密が、トルクコントロールデバイス(電子制御4WDカップリング)をジェイテクトが手掛けている。
今後加速していく車両の電動化に伴い、市場環境は大きく変化することが予想される。ドライブライン事業製品の種類・大きさの品揃え充実や、複数ユニットのモジュール化による小型軽量化などの「高付加価値化」を通じ、ドライブラインシステムとしての企画力・提案力を高め、拡販に繋げるために今回の合意に至った。
トヨタグループは今後も、CASE(C:コネクティッド、A:自動化、S:シェアリング、E:電動化)に代表される自動車業界の大変革の時代を生き抜くために、グループ各社の保有技術と製品を持ち寄り、皆で力を合わせ、新たな付加価値を生み出すことで、グループ全体での競争力を向上させる取り組みを加速していく。
ニュースリリース(トヨタ自動車)
ニュースリリース(ジェイテクト)