日本貿易保険(NEXI)は7月5日、台湾において丸紅が米国General Electric Company及び米国General Electric International Inc.(以下、GEグループ)とのコンソーシアムにより台湾電力公司から受注した、大潭(ダータン)複合火力発電所8号機・9号機の建設案件について、貿易一般保険の引受を決定したと発表した。総プロジェクト費用は約1,300億円で、NEXIはそのうち丸紅が担当する部分につき保険を引き受ける。
この案件は、台湾北西部の桃園市に位置する大潭複合火力発電所に、8号機、9号機を増設するもの。設計、調達から土木・据付工事、試運転までを手掛けるフル・ターンキー契約で、2022年12月の完工を予定している。ガスタービン、蒸気タービン、発電機、排熱回収ボイラ等の主要機器をGEグループが納入し、関連補機の調達及び発電所全体の土木・据付工事等を丸紅が取りまとめる。総出力は2,000MW超となる。
台湾では経済成長に伴って電力需要が拡大している一方で、原子力発電所の稼働縮小等により原子力に代わる電源の確保が急務であり、同案件は台湾の電力の安定供給に貢献するものとなる。また、同案件は環境負荷の少ない高効率発電所を建設するものであり、世界の気候変動対策への取組に寄与するもの。
また、同案件は日米企業が共同で受注した案件であり、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた日米両国政府の取組に沿った案件でもある。
NEXIは、今後も日本の政策金融機関として、本邦企業による輸出を積極的に支援していく。