2018年度における世界経済は、米国では住宅投資・設備投資が減速するも、雇用情勢の改善や個人消費の底堅さが継続し堅調に推移した。
また、国内市場においては、アグリ事業ではトラクター販売が好調のため増収となった。建機事業では、堅調な住宅市況や建設需要、災害対策の影響で需要が増加したことにより増収となった。エネルギーシステム事業では、空調事業が水害の影響により減収した一方で、発電事業が防災対策需要を受け増収となった。結果、2019年3月期の売上高は過去最高となった。
■2020年3月期(2019年度)連結業績見通し
国内市場においては、建設機械やガスヒートポンプの需要増を見込んでいる。また、海外市場においては、欧州では小形産業用エンジンで規制対応需要の反動が懸念されるものの、建設機械が引き続き好調で、北米・東南アジアでは産業用エンジンと建設機械ともに堅調に推移すると見込んでいる。
このような中、エンジン事業の増産による売上増を見込む他、アグリ事業では、新商品の「YMトラクター」を東南アジアで本格導入する。また、エネルギーシステム事業では、昨年10月に運転開始したグループ傘下の北米新工場が通年で稼働することに加え、ドイツの空調・冷蔵機器メーカーKKUグループと連携した欧州でのソリューションビジネスの強化など、海外事業の拡大による増収を目指す。
これにより、2019年度(2020年3月期)の連結業績見通しについては、売上高8,600億円(前年度比8.0%増)、営業利益207億円(同2.6倍)、経常利益220億円(同57.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益133億円(同6.3倍)を予想している。
なお、業績の見通しの前提となる為替レートにつきましては、1米ドル=105円、1ユーロ=125円を想定している。