ロードローラを製造販売する酒井重工業(本社:東京都港区)とIoTデータコントロールサービスを提供するJIG-SAW(本社:東京都千代田区)は6月13日、土木工事で最重要プロセスの一つである締固め工程で用いられる締固め機械に関する自律・協調制御並びにこれらの自動操縦等の機能を実用搭載する業界標準機「Auto-Drive Synchronized Control System(略称ASCS)for Compaction Equipment」共同開発プロジェクトを開始するため、共同開発することに合意したと発表した。
同プロジェクトは、下記の通り盛土等の土木構造物に求められる品質(剛性・密度等)に重大に影響する締固め工程で用いられる締固め機械に関する自律・協調制御並びにこれらの自動操縦等の機能を実用搭載する業界標準機開発を目的としている。
・2019年内に本格実用化に向けた研究機を完成させ業界向けに公表
・自律走行+安全管理+締固め管理+協調制御を大きな柱とする
JIG-SAWと酒井重工業は2015年より共同でロードローラ向けの自律走行・操縦システムの共同研究開発及び実証を継続して実施してきた。これは酒井重工業の建機(ロードローラ)とJIG-SAWが開発する自律走行・操縦ソフトウェアを連携稼働させるものであり、実用化・製品化を目指して取り組んできていたが、研究開発及びテスト等のプロセスを経て、2019年内に実際の走行・稼働を実現場で実証することが可能なレベルとなり、このほど、同一現場で使用される他の締固め機械、及び他の建機類との協調制御機能についての開発もあわせて開始する段階になった。
以上を踏まえ、業界標準機を開発するという位置づけを明確にし、より広い範囲で関連業界各社と連携する段階に入った。
そこで、JIG-SAWと酒井重工業の共同開発を2019年6月13日より締固め機械の自動操縦プロジェクト:「Auto-Drive Synchronized Control System(ASCS)」の一環として、締固め機械向けに「Auto-Drive Synchronized Control System(ASCS)for Compaction Equipment」を正式な共同開発プロジェクトとする覚書に調印した。これにより、他の締固め機械及び他の建機類との協調制御機能についての開発も開始し、より実用化に近づけていくことになった。また、プロジェクトは今後、より広範囲での共同体としての展開を予定している。