㈱安川電機は6月13日、2019年6月12日に福岡県より3回目のグリーンアジア国際戦略総合特区の指定法人に指定されたと発表した。
福岡県と北九州市、福岡市が共同で推進しているグリーンアジア国際戦略総合特区は、「総合特別区域法」に基づき、2011年12月に国から指定を受けている。これまで地域に蓄積された産業、技術、人材、ネットワークとアジアとの近接性などの強みを生かし、「環境配慮型製品の開発・生産拠点の構築」、「資源リサイクル等に関する次世代拠点の形成」等を図っている。安川電機は国際戦略総合特区事業のひとつである「環境配慮型製品の開発・生産拠点の構築」に向けた取り組みを行っている。
ファクトリー・オートメーション関連市場では、労働力不足やものづくりの多様化を背景に、生産設備や機械の高度化・自動化がグローバルで急速に進んでいる。そうした変化する市場ニーズへの対応力をより一層強化するため、安川電機は新たな研究開発拠点「安川テクノロジーセンタ(仮称)」を新設する。グループの研究開発・生産技術の機能を集約し、要素技術開発から量産試作までの一貫した研究開発体制の構築を図る。
今回、安川電機は上記の取り組みが「グリーンアジア国際戦略総合特区」の事業趣旨に合致することから、指定法人の指定を受けることになった。これは、2012年5月の「基本性能を高めた電気自動車用モーター、産業用ロボット、高効率モーター、インバータの開発、生産」で全国初の指定、そして、2015年6月の「革新的技術開発による高効率・省エネ性能を備えた新たな最先端産業用ロボットの生産拠点の構築及び生産」での指定に続き、3回目の指定となる。今回の指定により、安川電機は今後一定の条件を満たす設備投資を行った場合において、税制上の特例措置を受けることが可能となる。
安川電機はこれまで、部門や事業部・製品毎の体制となっていたグループの研究開発・量産試作機能を、「安川テクノロジーセンタ(仮称)」に集約することにより、各事業部の連携や、研究開発と生産技術の一体感を図り、事業の効率化やスピードアップが可能になる。今後も同支援制度を活用し、環境を軸とした産業の国際競争力の強化、地域への一層の貢献を図っていくとしている。