・環境と肌にやさしい”アミノ酸系洗浄剤、グローバルに供給拡大
・ブラジルでグループ初のアミノ酸系洗浄剤工場を新設、2020年秋に稼働開始
*シャンプーやボディソープ、洗顔料などのトイレタリー製品や化粧品に使用される、主としてアミノ酸由来の原料事業および OEM 事業。
味の素は1972年に、世界で初めて植物由来の発酵法で製造したグルタミン酸を原料としたアミノ酸系洗浄剤を発売して以降、世界55ヵ国、5,000社以上(2019年5月時点)にアミノ酸系香粧品素材を提供しているパイオニア。アミノ酸系洗浄剤は生分解性が高いため環境への負荷が小さく、また肌にやさしいという特長を持っており、シャンプーやボディソープ、洗顔料などに幅広く使用されている。
近年、地球環境への関心の高まりにより、石油系洗浄剤からの代替などとしてアミノ酸系洗浄剤市場は年率15%(2014年~2017年)で伸長しており(味の素推計)、トイレタリー・化粧品メーカーなどの顧客企業から味の素への旺盛な需要に供給が追い付かない状況が続いている。
現在、味の素は国内外の拠点において、グルタミン酸由来の「アミソフト(R)」やグリシン由来の「アミライト(R)」など多様なアミノ酸系洗浄剤を、液体・パウダー・フレークの3つの製品形態で生産し、グローバルに供給している。
今回の増産投資は、2018年11月16日に発表した<東海事業所にアミノ酸系洗浄剤の増産投資>に次ぐ第二弾。新工場はブラジルにおける味の素グループ初のアミノ酸系洗浄剤工場となり、投資金額は香粧品素材事業では過去最大規模の23億円。
新工場では、「アミソフト(R)」(液体)を生産し、グローバルに供給する。また、液体は国内工場で生産しているパウダーやフレークの原料としても使用されるため、新工場での生産開始によってグループ全体の「アミソフト(R)」の生産能力(全製品形態合計)を約50%増強する。さらに本投資に合わせて、国内工場(川崎)で生産している「アミソフト(R)」(液体)の一部をペデルネイラス工場に移管、同工場の生産設備を「アミライト(R)」(液体)の生産に転用することで、「アミライト(R)」の生産能力(全製品形態合計)を約30%増強し、アミノ酸系洗浄剤の供給不足の解消を目指す。
ブラジル味の素社は1956年に設立以降、食品、調味料、医薬用・食品用アミノ酸などの事業を展開している、味の素グループの主要な海外法人の一つになる。また、香粧品素材事業についても1998年より化粧水などに使用されるグルタミン酸由来の湿潤剤「アジデュウ(R)」の生産を行っている。
今回の設備投資により、海外ではインドネシアに続く、アミノ酸系洗浄剤の生産機能を持つことになり、今後、国内工場に加えて、味の素グループの香粧品素材事業の重要な海外拠点として事業拡大を図る。
味の素は今後も需要の伸長が見込まれるアミノ酸系洗浄剤の増産投資を継続的に行い、”地球環境への負荷の低減”と”生活者の快適な生活”に貢献する。