オークマは5月24日、本社工場(愛知県丹羽郡大口町)の Dream Site 1(以下、DS1)、Dream Site 2(以下、DS2)のコンセプトを受け継いだ 可児新工場(岐阜県可児市)Dream Site 3(以下、DS3)の建設を完了し、稼働を開始したと発表した。(オークマの国内生産拠点)
■ DS3 建設の背景
第四次産業革命の潮流の中、IoT・ビッグデータ・AI・知能化技術等の進化に伴い、 ものづくりの変革が進められている。量産並みの高い生産性を保ちながら多品種 少量生産を実現する「スマートファクトリー」の構築が進んでいる。
オークマはいち早く、2013 年 5 月に自己完結一貫生産型のスマートファクトリーDS1 を稼働させ、2017 年 3 月には DS2 部品工場の稼働を開始し、IoT を活用した超多品種 少量の高効率・高付加価値生産に取り組んできた。
DS1 および DS2 部品工場は「自動化と熟練の技が織りなす未来工場」として、世界の スマートファクトリーの先導的役割を果たしてきた。以下の先進の取り組みに よって旧工場比で生産性 50%向上、生産リードタイム 50%短縮を達成した。
■ スマートファクトリーの構築
オークマは「日本で作って世界で勝つ」を掲げ、工場の生産革新を加速している。量産並みの高い生産性を保ちながら多品種少量生産を実現すべく、最新の自動化・ 無人化技術、先進の IoT と現場の知恵(ノウハウ)を融合させ、オークマが考えるスマート ファクトリー「自動化と熟練の技が織りなす未来工場 Dream Site」を展開、構築している。
■ DS3 のねらい
可児新工場 DS3 は、最先端のスマートマシンやロボット・FMS、先進の IoT を駆使し、正確な進捗・稼働状況の把握、俊敏な作業指示によって、
◎ DS3 で生産される機械部品を組立工程と同期を取りながら
◎ 一個流し生産で「必要なものを、必要なときに、必要な量だけ」つくる超多品種少量生産で、量産並みの高効率生産を目指している。
可児工場は、Dream Site で培ったスマートなものづくりを適用し、立形・横形 マシニングセンタ、および門形マシニングセンタの一貫生産基地として構築している。工場単位で生産機種を区分し、全社(大口工場、可児工場)で自己完結一貫生産体制 をとり、生産効率を高めて生産能力拡大を推進していく。
■ 進化する工場
スマートファクトリーとして、改善&イノベーションを誘発するスマートファクトリーを目指し、常に進化する工場を構築していく。
◎ AI やレーザーを搭載した超複合加工機などのスマートマシンやロボット・FMS を 高度に活用し、72 時間無人運転を可能とする自動化を実現
◎ IoT を駆使した正確で俊敏な作業指示(日単位から時間単位・分単位の作業指示)
◎ 全体最適の改善を促す進捗・稼働監視
オークマは DS1・DS2 そして DS3 をスマートファクトリーの実証工場として、その成果 を国内外の顧客にソリューションとして提供していく。