宇部興産は5月21日、山口県宇部市の宇部ケミカル工場(山口県宇部市)敷地内に第五医薬品工場の建設を決定したと発表した。
同工場は少量・高活性の原薬製造に特化しており、2021年5月に完成後、試運転などを行い、同年6月から商業生産に入る計画。
近年の医薬品市場は、従来の生活習慣病領域からがんや希少疾患といったアンメットメディカルニーズ向けにシフトしており、少量・高活性原薬の需要が高まっている。宇部興産はこれまで、第一医薬品工場(1995年稼働)から第四医薬品工場(2011年稼働)まで、中・大規模な生産に対応した4つの製造工場を中心に医薬品原薬・中間体事業を展開してきた。今回の第五医薬品工場の新設で少量・高活性原薬についても開発から商用生産までを一貫して行い、より幅広いニーズに対応することが可能となる。
宇部興産の医薬事業は、自社/共同研究開発による「創薬」と、「原薬・中間体製造」を両輪として、さらなる拡大を目指す。
<新工場の概要>
建屋:鉄骨ALC(軽量気泡コンクリート)造 延床面積約1,000㎡
主要設備:反応槽 2基、ろ過乾燥機 1基、粉砕機1基、キロラボ製造設備 1式、クリーンルーム(反応/ろ過乾燥、粉砕、キロラボ)各1式