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三菱重工業、2019年度の入社式-泉澤新社長 新入社員に励ましのことばを贈る

 三菱重工業:2019年4月1日

 三菱重工業は1日午前、東京・港区の品川インターシティホールにおいて2019年度の入社式を行いました。同日から当社の一員となり社会人生活のスタートを切った新入社員に対し、やはり同日付で就任した泉澤清次社長が、ものづくり企業のトップとして、また社会人の先輩として、激励のことばを贈ったもので、社長は当社社員としての心構えを示すとともに、若い社会人たちの今後の活躍に強い期待を表明しました。

■社長挨拶要旨

【三菱重工業とは】

 三菱の発祥は明治3年(1870年)、創業者の岩崎彌太郎が九十九(つくも)商会を興したことに遡り、明治17年(1884年)の長崎造船所開業から当社の本格的な事業が始まりました。以来135年、世界約300社で構成されるグローバル企業として失敗を恐れぬ勇気と知恵で高度な挑戦を続け、「日本初」「世界初」の製品も数多く開発・製造し社会に貢献しています。グループの総力を挙げて開発を進める国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)も、2008年の開発開始から大変な苦労をしながら3月には米国で型式証明飛行試験が始まりました。完成機への参入は当社グループの発展を支えるだけでなく日本の航空機産業の長年の夢であり、志高く堅実に進めていきます。皆さんも新しいことに挑戦してください。

【国外市場でもブランドを確立、新事業へ持てる技術で新たな価値提供を】

 グローバル展開を加速し、「5兆円超の事業規模」の実現に向け、従来の枠組みに囚われない戦略と施策を推進しており、グループの総合力を活かして時代に合った付加価値の高いソリューション提供できる体制として「パワー」「インダストリー&社会基盤」「航空・防衛・宇宙」の3ドメインに再編し、選択と集中を進めています。加えて、リスクへの備えと新規事業への大きな投資に向けた「守りと攻め」のため、収益性の改善やキャッシュフロー重視の経営へと転換をはかっています。今後は、国内で確立されたブランドと同様に国外市場で名前を知ってもらうため、各自が持てる技術を世界中の顧客ニーズ・価値観に合わせて新たな価値を提供していきたいと思います。構造改革で構築した「攻める組織・体制」の下、持続的成長に向けた飛躍のステージへ、共に力合わせグループ一丸となって力強く踏み出していきましょう。

【当社の価値観-タグラインと社員として目指すべき姿(社是)】

■3年前に、世界中の三菱重工グループで働く人々に向けて”MOVE THE WORLD FORWARD”というグループのタグライン、共通の合言葉を制定しました。これらの言葉には一人ひとりが「世界のお客様や地域社会とともに、持続可能な社会の発展に向けて、世界を前に進めていく」という”志”が込められています。

■「顧客第一の信念に徹し、社業を通じて社会の進歩に貢献する」

 お客様のニーズに応え、社会の進歩に貢献していくことが全員の誇りで生きがいです。

■「誠実を旨とし、和を重んじて公私の別を明らかにする」

 業務の透明性を高め、法令遵守を徹底して、社会的責任を積極的に果たしていきます。

■「世界的視野に立ち、経営の革新と技術の開発に努める」

 持続的な成長のためには、世界の自然科学や社会科学の発展、技術の進化に常に目を開き、世界のさまざまな考え方や新しい技術も取り入れながら常に高いレベルを目指していくことが必要です。

 また、5年前の創立130年を機に「女性の活躍と更なる多様性・ダイバーシティの尊重」を掲げ、グループで働く全ての人々が性別や国籍などに関係なく平等で多様性をもって働けることを目指しています。

【仕事への向き合い方】

 最後に、社会人の先輩として、自分の経験を踏まえ仕事への向き合い方を話してエールを送りたいと思います。海外企業との協業や事業統合はますます増え、上司や同僚が外国人になることも珍しくないので、英語が苦手でも仲間と共に学ぶなど工夫をして努力を継続し、必要なレベルまで上達してください。また、チャンスをつかむためには、偶然という幸運も必要ですが、そうした偶然は準備をしていた人の前にやってくる”必然性のある偶然(≒セレンディピュティ)” でもあり、皆さん自身の行動にかかっています。これからの重工グループを支えていく皆さんたちには、5年先、10年先の自分のありたい姿を思い描き、それを見据えた準備を進め、チャンスを確実につかんでほしいと思います。私が学生時代からずっと続けている剣道をはじめとする武道などの修業の段階を示しており、私の座右の銘ともなっている「守破離」という言葉を伝えたいと思います。指導者の教えに忠実に従って学びそれを確実に身につける段階の「守」、そこで学んだことに基づきを自分なりに工夫を凝らしてさらに技術を高める段階の「破」、それらを超越して技術をさらに深め、独自に新しいものを確立していく段階の「離」。しっかりとした基本に自分が工夫をして、はじめて「形破れ」が実現します。先ずは、先輩たちのよいところは貪欲に真似をして自分のものにしてください。皆さんが新しい社会や世界を切り拓いていく国際的な企業人・社会人になることを祈ります。

 ニュースリリース

 *リリース内容から原文を紹介しています。

 

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