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三菱日立パワーシステムズ(MHPS)、UAE・シャルジャ首長国から天然ガス焚きGTCC発電設備を受注

・2021年半ばに運転開始へ

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は3月29日、アラブ首長国連邦(UAE)のシャルジャ首長国(Emirate of Sharjah)から102万6,300kWのガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所建設工事を受注したと発表した。シャルジャ首長国電力・水庁(SEWA:Sharjah Electricity & Water Authority)が臨海部のレイヤー(Layyah)で設備増設を計画するM701F形ガスタービン2基を中核とした天然ガス焚き火力発電所で、2021年半ばの完成・運転開始を予定している。シャルジャ向けで初めて日本のECAによる輸出信用(注)を活用した案件となる。

 この天然ガス焚きGTCC設備は、MHPSをリーダーにエジプトのエルスウェディ・エレクトリック(ELSEWEDY ELECTRIC S.A.E.)傘下のEPC(設計・調達・建設)事業会社とコンソーシアムを組んでEPCフルターンキー契約により受注したもので、MHPSはガスタービン2基、蒸気タービン1基および発電機3基、排熱回収ボイラー2缶など主要機器を供給、ELSEWEDY社がその他の機器調達ならびに現地建設工事を手掛ける。

 SEWAは現在、シャルジャ国内で総計約285万kWの天然ガス・油焚き火力発電所を運営しており、電力供給とともに、発電設備で製造した蒸気をもとに海水から水を作ってシャルジャ国内に供給。経済発展に伴う電力逼迫を受けて、最新鋭の発電設備導入による出力増強・高効率化に乗り出している。今回のレイヤー発電所増設計画もこうした取り組みの一環で、MHPSは最新鋭F形ガスタービンの供給を通じて同国における電力の安定供給に寄与する。

 MHPSは現在、中東市場向けで累計87基のガスタービン納入実績を有しており、うちUAE向けでは1998年、ドバイ首長国のアウィール(Al Aweer)発電所に6基を納入。今回の受注はそれに次ぐもので、累計実績は8基となる。また、M701F形ガスタービンは、世界中では累計で約200基の納入実績があり、高い評価を獲得するに至っている。

 MHPSは、先進的火力発電システムの提案を通じ、UAEの旺盛な電力需要に応えることで同国の経済発展と環境負荷の低減に貢献していく。

(注)ECA(Export Credit Agency)による輸出信用とは、公的な輸出信用機関(ECA)と民間金融機関が共同で手掛ける与信のことで、海外における社会資本整備などのプロジェクト案件に、ECAが保証して民間金融機関が融資を行う。

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