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川崎重工、大阪府高槻市向けごみ処理施設を納入

 川崎重工業は3月18日、大阪府高槻市向けにごみ処理施設を、現在稼働中の高槻クリーンセンター第二工場(1995年完成)に引き続き納入したと発表した。

 淀川沿いの既存施設敷地内に建設され、高槻市が掲げる「安全で安心できるごみ処理施設」「環境にやさしいごみ処理施設」「財政負担の少ないごみ処理施設」に基づき計画されたもので、敷地全体の景観に配慮するとともに周辺環境との調和を図ったものとなる。

 納入した施設は、ごみ焼却施設〔処理量150t/日(150t/24h×1炉)〕および不燃ごみの破砕と選別を行う前処理施設(処理量24t/5h)で構成され、川崎重工と西松建設とのJV(川重西松特定建設工事共同企業体)が建設を行った。

 既存施設の隣接地での建設となるため、1炉構成の優位性を生かしたコンパクトな設計とした。また、現在稼動中の第二工場の設計思想を引き継ぎ、設備や部品の共通化を可能な限り進め、両工場の一体的な運用に配慮している。

 ごみ焼却施設は、先進の自動燃焼制御「Smart-ACC(R)(※)」を搭載した、少ない空気量で完全燃焼できる川崎重工独自のストーカ式焼却炉(カワサキ・アドバンストストーカシステム)を採用し、排ガス再循環システムによる排ガス量の低減をはじめ、ろ過式集じん器、排ガス洗浄装置、触媒脱硝装置を組み合わせた高度な排ガス処理システムを備えており、国の定める規制対象の基準値を大幅に下回る環境にやさしい施設。また、焼却炉に高温高圧ボイラと抽気復水式蒸気タービンを組み合わせて最大4,300kwの発電を行い、施設内の消費電力を賄うとともに余剰電力は売電される。

 川崎重工は、今回納入したストーカ式焼却炉をはじめ、各種廃棄物処理技術を有しており、これまで約350基の一般廃棄物処理施設を手掛けている。今後とも、多様化する環境問題やニーズに応えるため、積極的な技術開発と販売活動に取り組んでいく。

※Smart-ACC:ごみ焼却施設を従来に比べてより高効率で安定した発電施設として機能させるための川崎重工独自の高度燃焼制御技術であり、時間当たりの発電出力調整幅が従来の約2倍に向上し、電力需要に応じた発電が可能となる。

■ごみ処理施設建設工事の概要

発注者:大阪府高槻市

受注者:川重西松特定建設工事共同企業体

工事名:高槻市ごみ処理施設建設工事

建設場所:高槻市前島3丁目8-1 高槻クリーンセンター地内

設備概要:

 (1)ごみ焼却施設:ストーカ式焼却炉150t/日(150t/24h×1炉)

 (2)前処理施設:高速回転式破砕機(24t/5h)

 ニュースリリース

 

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