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旭化成、約300億円投じて滋賀県守山市と米国でLIB用セパレータの生産体制を強化

 旭化成は3月14日、リチウムイオン二次電池(LIB)用セパレータ※を増産するため、滋賀県守山市米国ノースカロライナ州の既存工場で約300億円を投じて生産体制を強化することを決定したと発表した。

 リチウムイオン二次電池(LIB)用セパレータは、LIBの正極・負極間に位置する多孔質膜で、正極・負極間でリチウムイオンを透過させる機能を有するとともに、正極と負極の接触を遮断し、ショートを防止する部材で、電気自動車等の車載用途や電力貯蔵(ESS)用途を中心に、急速に成長している。旭化成グループは、LIB用セパレータとして「ハイポア」と「セルガード」を有し、湿式膜と乾式膜の双方を手がけるメーカーとして世界No.1のポジションを確立し、積極的な事業拡大を図っており、2018年度末時点で湿式膜約4.1億㎡/年、乾式膜約3.2億㎡/年の合計約7.3億㎡/年の生産能力を有している。現在建設中の生産設備の完成に伴い、この生産能力は2020年度に湿式膜が約7億㎡/年、乾式膜が約4億㎡/年、合計約11億㎡/年となる。

 今回の生産体制強化により旭化成グループのLIB用セパレータ生産能力は、2021年度に湿式膜が約10億㎡/年、乾式膜が約5.5億㎡/年、合計約15.5億㎡/年となる見込み。今後も需要動向を見極めつつ、2025年頃には、湿式膜・乾式膜合わせて約30億㎡/年の生産体制を整え、顧客のニーズに応えていく。

<生産体制強化の概要>

① 新規生産設備の増設

生産品目:LIB用セパレータ「ハイポア」(湿式膜)および「セルガード」(乾式膜)

立地:滋賀県守山市および米国ノースカロライナ州(いずれも既設敷地内)

設備投資額:約300億円

稼働時期:2021年度上期商業運転開始予定

② 既存生産設備の合理化および生産性向上

生産品目・製造ラインの統廃合などの生産性向上策の実施

上記①②を通じて、湿式膜 約3億㎡/年、乾式膜約 1.5億㎡/年、合計約4.5 億㎡/年の能力増加を見込んでいる。

 ニュースリリース

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