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ソディック、2018年12月期売上は827億円-19年見通し7.2%減の768億円(2月21日更新)

 ㈱ソディックが2月14日に発表した2018年12月期連結業績によると、売上高827億16百万円、営業利益98億88百万円、経常利益96億19百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は64億62百万円となった。

 注:ソディックは、2017年度より決算日を3月31日から12月31日に変更。従って、前年度は、中国の連結子会社7社を除き、概ね9カ月(2017年4~12月)を対象とした変則決算のため、対前期増減の記載はされていない。

 ソディック2018年12月期データ

■部門別業績

<工作機械事業>

 売上高は586億7百万円、セグメント利益は99億88百万円。工作機械事業は、主に放電加工機の開発・製造・販売、その保守サービスや消耗品の販売を行っている。

最大市場である中国では、ものづくりの高度化や自動化対応、電動化が進む自動車関連、半導体関連など成長市場を中心に継続的な需要が見られる一方、例年の秋口以降に受注が減速する季節要因に加え、スマートフォン関連向けの需要縮小、米中貿易摩擦による投資判断の先送りなどが顕在化し、第3四半期以降受注が減速している。米国は自動車関連を中心に、国内では自動車及び半導体関連が引き続き堅調となった。欧州ではドイツ、イタリアを中心に、自動車、航空宇宙関連で需要が見られ、その他アジア地域も、タイ、インド、マレーシアなどは自動車関連を中心に底堅く推移した。

<産業機械事業>

 売上高は111億55百万円、セグメント利益は8億2百万円。産業機械事業は、主に射出成形機の開発・製造・販売、その保守サービスや消耗品の販売を行っている。

 国内においてはコネクタやセンサー部品など自動車関連の需要は引き続き堅調に推移した。米国についても医療機器関連を中心に堅調な需要が継続した。しかしながら、中国及びアジアではスマートフォン関連の需要は減少しており、販売は伸び悩んだ。

<食品機械事業> 

 売上高は65億60百万円、セグメント利益は6億74百万円。食品機械事業は、各種製麺機、麺製造プラント、包装米飯製造装置などの開発・製造・販売、その保守サービスを行っている。

 中国での大口案件を含め、高品質な麺製造設備需要が引き続き堅調に推移したほか、製麺設備の一部を応用した包装米飯製造装置の需要は国内及びアジアで継続して増加するなど、好調な市場環境が継続している。また、省人化、衛生面の向上を目的とした自動化設備の需要も拡大している。

<その他>

 売上高は63億92百万円、セグメント利益は10億30百万円。その他は、精密コネクタなどの受注生産を行う精密金型・精密成形事業、リニアモータやセラミックス部材など独自の技術を活かした製品及びLED照明機器の開発・製造・販売を行う要素技術事業から構成されている。

 精密金型・精密成形事業は、金属3Dプリンタで造形した金型及びその専用射出成形機を使った高精密金型成形の実現に向け、ロボットを活用した自動化ライン等の開発に取り組んでいる。また、セラミックスの販売も半導体製造装置向けを中心に好調に推移しており、需要増加対応のため生産能力の増強を行っている。

■2019年12月期の見通し

 今後の見通しについては、中長期的にはグローバルにものづくりが発展していく中で、設備投資需要は継続的に拡大していくものと想定。その中でも、主要な仕向け先である自動車産業における軽量化への対応、電装化、次世代自動車へのシフトに加え、5G(第5世代インターネット通信)の商用化に向けた設備投資需要が見込まれるなど、AIやIoTによるシステムの高度化の動きもあり、高精度機のニーズはさらに高まっていくことが予想される。

 しかし、米中間の貿易摩擦や欧州の政治情勢、東アジアでの地政学リスクのほか、為替変動リスクなど、景気の下振れ要因があり、先行き不透明な状況が続くものと予想される。

 そのような環境の中、工作機械事業及び産業機械事業においては、ソディックの最大の市場である中国を中心として自動車関連をはじめ他分野においてもものづくりの高度化による高精度機の潜在的な需要はあるが、貿易摩擦等の影響による中国経済の減速により設備投資需要は鈍化する見通し。

 一方で日本、欧米、その他アジア地域については、引き続き堅調な需要が見込まれる。食品機械事業については、国内外での高品質な麺の製造設備の需要のほか、包装米飯製造装置や自動化対応設備などの需要拡大を見込んでいる。その他事業も活況な自動車及び半導体関連の需要が継続する見通し。

 2019年12月期の連結業績は、売上高768億円(前期比7.2%減)、営業利益69億円(前期比30.2%減)、経常利益64億円(前期比33.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益47億円(前期比27.3%減)と予想している。

 ソディックの2018年12月期決算短信

 12月期決算説明資料

 12月期決算補足資料

 長期経営計画「Next Stage 2026 ~Toward Further Growth~」(PDF:1.5MB) 

 *ソディックは、2月21日に決算説明資料および長期経営計画等を追加更新しました。

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