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三菱日立パワーシステムズ、米国から発電プロジェクトの発注内示を受領

・160万kW級の米国バージニア州チカホミニー発電所向けで

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は2月12日、米国のバージニア州東部で進むチカホミニー(Chickahominy)天然ガス焚き火力発電所建設プロジェクト向けに、主力ガスタービンJ形の最新機種である強制空冷式M501JAC形3基の発注内示を受領したと発表した。160万kW級のガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備における中核機器となるもの。運転開始は2022年の予定で、ハイテク企業などの進出により電力需要が増大している州東部地域に、高効率で環境に優しい電力を供給していく。

 チカホミニー火力発電所は、バージニア州都リッチモンド(Richmond)の近郊に位置している。発電所名は、何世紀にもわたってこの地域に定住し河川名の由来ともなっている先住民のチカホミニー族にちなんだもの。IPP(独立発電事業者)のバリコ社(Balico, LLC)が、事業運営会社のChickahominy Power, LLCを通じて計画を進めている。バージニア州では、ハイテク企業やデータセンターの進出が活発で、電力需要も急増しており工業用水使用量も増大している。強制空冷式のM501JAC形ガスタービンは、電力需要の増大に対応するとともに設備冷却のための水を節約できることでも、地域住民に貢献する。

 GTCC発電設備は、M501JAC形3基のほか、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、および発電機各3基ずつ3系列で構成される。MHPSは、これらすべてについて部品や補器も含めて供給。ガスタービンについてはMHPSの高砂工場国内工場一覧)で本体部品や補機を製作し、MHPS米国法人の生産拠点であるサバンナ工場(ジョージア州)で組み立てを行う。(MHPSのグローバルネットワーク

 今回採用されたJAC形ガスタービンは、タービン入口温度1,600℃を実現したJ形ガスタービンをベースに、世界で初めて強制空冷式燃焼器を導入し、さらなる高効率化と運用改善をはかったもの。排熱利用による蒸気タービン発電との複合サイクルで57万5,000kW(60Hz)の発電能力を備え、発電効率64%、信頼性99.5%に達する。2016年12月の市場投入以来、MHPSの主力機種として世界中で受注活動を優位に進めている。

 MHPSは、今回の採用を弾みに、北米をはじめ世界各地で主力であるJ形ガスタービンを中核とする発電・コージェネレーション(熱電併給)設備の普及に一層力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定供給に寄与するとともに、エネルギーの低炭素化を促進することで地球環境の保全に貢献していく。

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