東洋エンジニアリング(TOYO)は1月31日、イルクーツクオイルカンパニー(INK)の100%子会社であるIrkutsk Polymer Plant (IPP)社がイルクーツク州ウスチクートに建設する年産65万トンのエチレンおよびポリエチレンプロジェクトを受注したと発表した。
受注したプロジェクトは、INKが所有する油田でこれまで燃焼処理されていた随伴ガスを、化学品原料として有効活用することを目的にしている。TOYOはINKとGeneral Engineering Service Agreement(GESA:包括技術契約)を2011年に結び、事業近代化支援を実施してきた。その結果、資源の有効活用と環境負荷軽減の両面から、事業の有効性が確認され、受注の実現に繋がったもの。2018年9月には、ウラジオストク市で開催された東方経済フォーラムにおいて、安倍総理とプーチン大統領臨席の下、ガス化学コンプレックス建設に関する協力覚書を結び、最終検討を進めてきた。
ロシアにおいてTOYOは1960年代から40件以上のプロジェクトを実施してきた。また、エチレン及びポリエチレンを主力商品と位置づけてビジネス拡大に注力しており、今回の受注は通算47件目のエチレンプラント建設プロジェクト、ポリエチレンプロジェクトとしては26件目のプロジェクトとなる。
今回の受注は、TOYOのロシアにおける長年の経験と、石油化学分野における信頼性が高く評価された結果と受け止めており、TOYOは日ロ経済協力の拡大により一層寄与すべく、今後もロシア石油化学産業の発展に貢献していく。
<受注概要>
客先:Irkutsk Polymer Plant (INKの100%子会社)
受注者:東洋エンジニアリング株式会社
建設地:ロシア イルクーツク州 ウスチクート
対象設備:エチレン(Lummus法)生産設備 年産65万トン
ポリエチレン(Univation法)生産設備 年産65万トン
役務内容:設計、機器資材の調達、試運転助勢業務