古河電工グループの古河AS(本社;滋賀県犬上郡)は1月21日、 アルミ電線を組み込んだ自動車用ワイヤハーネス(以下、W/H)の受注拡大に対応し、ベトナム拠点におけるアルミ電線の生産能力を増強することを決定したと発表した。
世界の自動車生産台数が拡大基調にある中、電動車化や環境規制等への対応として軽量化ニーズが拡大、日系カーメーカーを中心にアルミ電線を組み込んだW/H需要が増加しており、古河ASにおけるW/Hのアルミ化率(回路比率)は現状約10%から2021年以降に30%~40%に拡大する見通し。
古河ASはインドネシアで製造したアルミ荒引線から古河AS100%出資のベトナム拠点でアルミ電線を製造し、各地域のW/H製造拠点でハーネス化しているが、アルミ電線を組み込んだW/Hの新規受注増加に伴い、 このほど、ベトナム拠点のアルミ電線の生産能力を2021年12月には 現状比で約4倍に増強することを決定した。
今回の投資は、中期経営計画達成に向けた注力事業強化の一環であり、古河ASの強みであるアルミ電線の豊富なバリエーションと防食技術を組み合わせたアルミW/Hを提供していくことで、日系カーメーカーをはじめ自動車の軽量化ニーズに応えていく。
<投資の概要>
投資先:Furukawa Automotive Parts (Vietnam) Inc.
社長:森島 孝夫
設立:1996年11月
総額:約35億円
内容:工場建屋・土地およびアルミ電線製造設備等
(現状、同社工場にて生産している銅電線とアルミ電線のうち、アルミ電線の製造設備を 新工場に移設するとともに設備を増強し生産能力を高める。)
<アルミ電線用新工場の概要>
建設地:ホーチミン市タントゥアン輸出加工区内
生産開始時期:2020年9月
土地 敷地面積:約20,000㎡
建屋 建築面積:約14,000㎡
延床面積:2階建約28,000㎡(うち1階部分約14,000㎡をアルミ電線用に使用)