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●年頭所感 ㈱ジェイテクト 安形哲夫社長

「やりやすいこと」に逃げず

「やるべきこと」を優先し、収益確保をやり遂げる

 新年、明けましておめでとうございます。

 本年も、このように皆さんと健やかに新年を迎えることができましたのは、仕入先の皆様をはじめ、多くの取引先の皆様や、行政や地域社会の皆様、そしてジェイテクトの商品をお使いいただいている、全てのお客様のお蔭です。

 皆さんとともに、ここに改めて深く感謝したいと思います。

<昨年を振り返って>

 昨年を振り返りますと、当社では、富士機工の子会社化や、インドの拠点再編に続き、ダイベアの完全子会社化や磁気軸受の新会社設立といった大規模な事業の再編を行いました。

 また、製品関連では、従来の事業の製品とは異なる新規事業として発表したパワーアシストスーツ「J-PAS」は8月に販売を開始し、高耐熱リチウムイオンキャパシタは今年から量産開始を予定しています。さらには、自社だけでの取り組みだけでなく、昨年夏にはデンソー、アイシン精機、アドヴィックスとの合弁で自動運転の普及に向けたECU開発会社の設立を発表しました。

 大規模な事業再編や新規事業を立ち上げている背景は、周りの環境変化に耐えられるために会社を強くするためです。各国間の貿易協定の見直しなどの影響を受け、国内外の市場環境はめまぐるしく変化を続けています。この環境の中で、持続的に収益を出していくためには、これまでの事業展開や体制にとらわれることなく、新たな体制の構築や体質の強化、そして新たな製品も開発していかなければいけません。

 10年ひと昔、10年前と同じことだけをやっている会社はありません。変化の激しい時代では、日々変化していかなければいけません。激動の時代を生き抜くために、これからも大きな変化や他社との協業や体制の再編は、必要と感じればどんどん行っていきます。

 そのために全社を挙げて、スピード感をもって対策を取り組んでいきます。スタートアップ企業は取巻く環境の変化を上回るスピードで成果を出していますが、ジェイテクトでも、J-PASは社内起業的に取り組んでもらった結果、開発開始から商品化まで、たった1年半で実現しました。まずやってみて、失敗したらPDCAを回していく。挑戦なくして成長はありません。

<2019年に向けて>

 当社の今期の業績は前年同期比で厳しい状況ですが、社員ひとりの頑張りと成長の積み重ねることで会社の成長と収益向上に結びつけていきます。

 そのために中期経営計画とそれに紐づく部署方針に基づいて行動をする方針管理を行わなければいけません。方針管理というのは年度計画を立てればそれでおしまいと言うことではありません。この1年で何をやるべきか、向こう3ヶ月は何をやるべきか、この1週間でどうするべきかを社員一人ひとりが当事者意識を持って日々考えて行動をしていくことです。

 また、生産性向上も必達の課題です。直接部門では、「べき動」「直行」「やりじまい」の3点を常に考え、生産性の大幅な向上をすすめていきます。間接部門では、業務改革を徹底的に行います。好事例を横展する「横串活動」、業務の流れで改善ポイントを探る「縦串活動」、そして、他部署の「いいとこどり」の3点をテーマに、全社で業務の抜本的な業革と、生産性の圧倒的な向上を推進していきます。

 「各本部、部署の方針管理の徹底」そして「一人ひとりの生産性の向上」これは全社を挙げて「やるべきこと」です。常に優先順位を考え「やるべきこと」にスピード感を持って取り組み、「やりやすいこと」に逃げず「やるべきこと」をやり抜くことを徹底してきます。そうすることで、激変する環境のもとでも、中期経営計画の達成はもちろんのこと、新しい価値を創造し収益を上げられる、強いジェイテクトに成長させることができると確信しております。

 最後になりましたが、本年も、皆様とご家族にとって素晴らしい1年でありますように心から祈念し、私の新年の挨拶に代えさせていただきます。

 ㈱ジェイテクト

 

 

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