新日鐵住金は11月21日、2020年中期経営計画の主要施策の1つである「国内マザーミルの“つくる力”の継続強化」の一環として、交通産機品事業部製鋼所(大阪市此花区)において、車輪製造における圧延設備であるホイールミルの全面更新を決定したと発表した。投資額は約24億円で、2021年春頃に稼働する予定。
新日鉄住金は国内唯一の鉄道用車輪製造業者であり、国内外の顧客向けにハイエンドな車輪を製造・販売している。ホイールミルは、鉄道用車輪を製造する上で、熱間で車輪の形状を造り込む工程を担う重要な設備。
今回、世界最新鋭のホイールミルを導入し、新日鉄住金独自の回転鍛造技術と組み合わせることで、圧延精度および品質レベルの更なる向上を目指す。これにより、国内外の顧客に対して、より高品質な付加価値の高い車輪を、将来に亘って安定供給していくための製造基盤を強化すると同時に、欧州規格への対応力も強化し、グローバル化も加速していく。
新日鉄住金は、鉄道車両の一層の安全性・信頼性向上に寄与する取組みを継続し、今後も鉄道の安全運行に貢献していくとしている。