・現地拠点MHIES-Pがフィリピン小売業最大手向け
MHIES-Pは、2007年4月に設立。マニラ首都圏のモンテンルパ(Muntinlupa)市に本社を構え、フィリピン国内を対象に、主にディーゼル発電セット「MGS」の販売・サービス拠点としての役割を担っています。今回納入した2台は、出力1,700kW級と同1,400kW級。
「MGS」は、相模原市のMHIETで製造したディーゼルエンジンに、シンガポールのMitsubishi Heavy Industries Engine System Asia Pte. Ltd.(MHIES-A)やベトナムのMHI Engine System Vietnam Co., Ltd. (MHIES-V)で発電機・周辺機器を組み合わせたもので、島嶼部など大規模発電所建設が困難な地域の分散型電源として利用されているほか、建物の非常用電源としても利用されている。日本品質の高い信頼性と製品力を強みとして、東南アジア市場で欧米の競合製品に対して高い競争力を発揮している。
フィリピンでは、急速な経済発展を背景としてマニラ首都圏を中心に、個人消費増に伴う商業施設の新規開業や、BPO(Business Process Outsourcing)需要増に伴うオフィスビルの新設等、大規模施設の建設ラッシュが続いており、施設の非常用発電設備としてディーゼル発電セットの需要が急増している。この動きはマニラ首都圏だけでなく、今回納入したオルモック市のような地方都市部にも波及する見通しで、今後も「MGS」の需要拡大が見込まれている。
MHIETおよびその親会社である三菱重工フォークリフト&エンジン・ターボホールディングス(M-FET)は、今後もフィリピンをディーゼル発電セット「MGS」の重要市場と位置付け、豊富な販売実績を背景に新規受注拡大を目指すほか、既納製品のアフターサービスもより充実させることにより、さらなる売上拡大に向け注力していく。