㈱日立製作所と㈱日立産機システムは11月12日、産業分野向け受変電設備事業のエンジニアリング力や販売力の強化、デジタル技術を用いた高付加価値サービス事業の展開を目的に、2019年4月1日付で、日立が手掛ける33kVを超える特別高圧の産業分野向け受変電設備の販売およびエンジニアリング部門を、会社分割により日立の100%子会社である日立産機に承継することを決定したと発表した。(以下、本会社分割)。
本会社分割により、日立グループにおける産業分野向け全ての受変電設備の製造(*)から販売までを日立産機が一貫して担う体制とし、さらなるエンジニアリング力および販売力の強化による顧客対応の迅速化、関係強化を図ることで、産業機器分野のダイナミックな市場の変化やニーズの多様化に対応し、デジタル技術を用いた高付加価値サービスを提供していく。
受変電設備は、工場、ビル、物流拠点、データセンター、分散型電源などで用いられる重要な設備であり、遮断器・変圧器・スイッチギヤ・監視制御装置などで構成されている。発電所で発電された電力を、需要家に対し使いやすい電圧に変換する変電設備と、各機器に給電する配電設備を組み合わせ、安全・確実に送電する役割を担っている。
また、雷などの異常電流が波及しないよう遮断、制御する機能も備えている。近年、環境対応、省エネ、保守の省力化など顧客のニーズが多様化しており、さらには、デジタル化の進展などにより、電力を安定供給する信頼性の高い受変電設備に対するニーズが高まっている。
このような中、本会社分割により、日立グループにおける33kVを超える特別高圧の産業分野向け受変電設備の販売およびエンジニアリング部門を日立産機に集約し、産業分野向け全ての受変電設備事業を日立産機が担う体制とする。これにより、多様化する近年の受変電設備におけるニーズに対し、エンジニアリング力および販売力を高め、迅速な対応が可能になる。
なお、本会社分割は、日立から100%子会社に事業を承継させる吸収分割であるため、開示事項・内容を一部省略して開示している。
*33kVを超える受変電設備の一部製品については、引き続き、日立が設計・製造・品質保証を行う。