4~9月期における機械業界は、国内の設備投資は緩やかながら回復傾向を示しているものの、海外は対象とする市場や製品により景況感に差異が生じている。東芝機械グループは中期経営計画「TM-PΣ Plan」(Toshiba Machine Profit Sigma Plan)を2016年4月1日からスタートさせ、これまでの「先進と拡張」の考えを継承しつつ、 新たに「高収益体質への変革」と「選択と集中」を基本方針とした。今後成長が見込めるグローバル市場において、グループが着実に成長していくための諸施策として、総原価の低減、収益性改善に向けた生産 革新活動、グローバルな最適調達網の構築、新市場の開拓、国内外の注力市場に向けた新商品の開発、受注の拡大等に全力をあげ、取り組んでいる。
<成形機事業>(射出成形機、ダイカストマシン、押出成形機など)
射出成形機の販売は、国内、北米、東南アジアおよびインドの自動車向けを中心に堅調に推移し、受注は、国内、北米、中国、東南アジアの自動車向けを中心に堅調に推移した。
自動車・二輪車向けを主な供給先とするダイカストマシンの販売は、国内、北米、中国および東南アジアが堅調に推移し、受注は、国内、北米および中国が堅調に推移した。
押出成形機の販売は、中国の二次電池向けシート・フィルム製造装置の販売時期の調整を受けて大きく減少した。受注は、国内の光学向けシート・フィルム製造装置の需要はあったものの、中国の二次電池向けシート・フィルム製造装置の需要調整を受けて、大きく減少した。
この結果、成形機事業全体の受注高は、458億8百万円(前年同期比5.0%減)、売上高は、405億4千5百万円 (同3.8%増)、営業利益は、14億5千5百万円(同34.2%減)となった。
<工作機械事業>(大型機、門形機、横中ぐり盤、立旋盤、精密加工機など)
工作機械の販売は、国内の機械部品加工や造船向けおよび北米、中国の産業機械向けを中心に増加したが、部材の調達遅れによる売上高への影響は継続した。受注は、国内の自動車・金型を含む産業機械や建機向けおよび北米の産業機械向けを中心に増加した。
精密加工機は、国内・中国を中心とした光学用金型向けに、販売と受注が堅調に推移した。
この結果、工作機械事業全体の受注高は、175億7千2百万円(前年同期比66.9%増)、売上高は、131億6千8百 万円(同12.4%増)、営業損失は、3億6千9百万円(前年同期は営業損失7億5千7百万円)となった。
<その他の事業>(産業用ロボット、電子制御装置など)
産業用ロボットは、東アジアを中心とした電子デバイス・スマートフォン等の組立自動化設備向けは調整局面にあるがが、国内の自動車等の自動化関連設備向けを中心に、販売と受注が堅調に推移した。
この結果、その他の事業全体の受注高は、57億8千9百万円(前年同期比2.3%減)、売上高は72億5千1百万円 (同7.1%増)、営業利益は、5億8千万円(同130.3%増)となった。
■2019年3月期の見通し
2019年3月期の連結業績は、売上高1,220億円(前期比4.4%増)、営業利益40億円(同13.8%減)、経常利益54億円(同22.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益40億円(同20.3%減)となる見通し。
第2四半期決算説明資料(11月16日追加)