kikai-news.net

タムラ製作所、約48億円投じて車載用電子部品の生産能力を増強-埼玉、宮城、中国で設備投資

 ㈱タムラ製作所は11月5日、坂戸事業所(埼玉県坂戸市)と子会社の㈱若柳タムラ製作所(宮城県栗原市)、中国子会社の田村電子(恵州)有限公司で総額約48億円の設備投資を行うと発表した。(事業拠点一覧

 タムラ製作所グループは、ハイブリッド車・プラグインハイブリッド車・電気自動車などの将来に向けたグローバルな需要拡大に対応するため、国内外工場における「環境車向け昇圧リアクタ」の生産能力を増強する方針を決定。国内2工場の生産能力を拡大し、海外では初めてとなる量産工場を設置することにより、現在年間200 万台の生産キャパシティを拡大し、2022 年以降には約3倍となる年間550 万台の生産を可能とする体制を構築する。

 タムラ製作所グループは第11 次中期経営計画(2016~2018 年度)「Biltrite Tamura GROWING」において、「環境車向け昇圧リアクタ」の拡大を、重要成長戦略の1つとして掲げている。

 ハイブリッド車・プラグインハイブリッド車・電気自動車などの将来に向けた需要増加に対応するべく、本年、宮城県に所在する㈱若柳タムラ製作所に車載用電子部品の新工場を建設したが、現状ではそれを越える需要がグローバルに見込まれている。

 計画によると、国内ではタムラ製作所坂戸事業所および㈱若柳タムラ製作所の工場設備を増設し、生産能力をそれぞれ3倍・2倍に拡大すると共に、両工場ともにコア材から巻線までのリアクタの一貫生産で、顧客のニーズにあわせたオンリーワンの製品の提供を目指す。

 また、海外では車載用電子部品の主要ユーザーが事業を展開する中国・華南地区において、密接かつ迅速に顧客のニーズに対応することを目的に、タムラ製作所グループでは初めてとなる「環境車向け昇圧リアクタ」の海外量産工場を田村電子(恵州)有限公司に設置する。同工場でもキープロセスとなるコアの粉体工程を内製化し、リアクタ組立までの一貫生産体制を構築する。

 なお、田村電子(恵州)有限公司は、現在の場所から移転し、「環境車向け昇圧リアクタ」以外の設備も含めて、工場の建て替えおよび設備投資を実施する。

■工場増設の概要(予定)

<タムラ製作所 坂戸事業所>

所在地:埼玉県坂戸市千代田5-5-30

延床面積:3,000 ㎡ (建物増設部分)

総投資額:約22 億円 (建物・生産設備)

生産能力:年間50 万台から150 万台に拡大

稼働予定:2020 年

<株式会社若柳タムラ製作所>

所在地:宮城県栗原市若柳字川南上堤40-1

延床面積:6,200 ㎡ (車載以外も含む既存工場総床面積、建物増設は行わない)

総投資額:約9 億円(生産設備)

生産能力:年間50 万台から100 万台に拡大

稼働予定:2020 年

<田村電子(恵州)有限公司>

所在地:中華人民共和国広東省恵州市

延床面積:5,000 ㎡(車載工場総床面積)

総投資額:約17 億円(土地・建物・生産設備)

生産能力:年間200 万台生産体制まで稼働後に順次拡大

稼働予定:2022 年

*備考: 国内では上記拠点のほかに年間100 万台の生産があり、現在年間200 万台の生産キャパシティを有している。

 ニュースリリース

 

モバイルバージョンを終了