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コマツ、4~9月売上は13.7%増の1兆3,180億円、営業利益は80.2%増の2,003億円

・通期売上2兆6,620億円(前回予想2兆5,030億円)、営業利益3,810億円(同3,390億円)に上方修正

 コマツが10月29日に発表した2019 年3 月期第2 四半期(4~9月)連結業績によると、売上高は1 兆3,180 億円(前年同期比13.7%増)となった。建設機械・車両部門では、国内において昨年9 月に施行された新排出ガス規制に伴う駆け込み需要の反動減などの影響があったものの、北米、アジアを中心に多くの地域で需要を着実に取り込んだことから、売上げは前年同期を上回った。産業機械他部門では、自動車業界向けの工作機械の販売が増加したことなどにより、売上げは前年同期を上回った。

 利益面は、各地での売上げの増加や昨年4 月より連結に加わったコマツマイニング㈱において買収に係る一時費用の減少などがあったことにより、営業利益は2,003 億円(前年同期比80.2%増)となった。売上高営業利益率は前年同期を5.6 ポイント上回る15.2%、税引前四半期純利益は1,925億円(前年同期比33.6%増)、コマツ株主に帰属する四半期純利益は1,253 億円(前年同期比23.2%増)となった。

 コマツ2019年3月期第2四半期データ

■部門別の概況

【建設機械・車両】

 建設機械・車両部門の売上高は1 兆2,005 億円(前年同期比12.8%増)、セグメント利益は1,839 億円(前年同期比79.7%増)となった。

 今年4 月より、国内において建設機械の販売・サービスを手がけるコマツ建機販売㈱、同じくレンタルを行うコマツレンタル㈱、また、フォークリフトの販売・サービスおよびレンタルを手がけるコマツリフト㈱を統合し、コマツカスタマーサポート㈱とした。3 社が統合し連携することで、変化する外部環境への対応を図るとともに、顧客へのサポート体制を強化することで、より一層顧客に満足を高めていく。

 また、2015 年2 月にスタートした建設現場向けソリューション事業「スマートコンストラクション」を着実に推進し、これまでに6,000 を超える現場に導入した。同事業については、今年5 月より新サービス「Everyday Drone」を開始し、自動運航する専用ドローンと現場で高速にデータ処理ができるエッジコンピューティングを使うことで、これまで丸1 日かかっていた現場の3D 現況測量データ生成を約20 分で完了させるなど、現場の進捗管理を日々可能にした。10 月には、アジア最大級の規模を誇る国際展示会「CEATEC JAPAN 2018」に初出展し、「もっと安全で、もっと生産性の高い、もっとスマートな未来の現場」をテーマに、開発中の自律稼働建機など、「スマートコンストラクション」の新しい挑戦を紹介。コマツは今後も、建設現場の安全と生産性をさらに高め「未来の現場」の実現を加速させていく。

■地域別の概況

<日本> 主に昨年9 月に施行された新排出ガス規制に伴う駆け込み需要の反動減などの影響により、売上げは前年同期を下回った。

<米州> 北米では、エネルギー関連やインフラ工事関連を中心に需要が引き続き好調であり、売上げは前年同期を上回った。中南米では、アルゼンチンにおいて市場環境悪化に伴い需要が減少したものの、ブラジルやチリでの需要が増加したことなどにより、売上げは前年同期を上回った。

<欧州・CIS> 欧州では、主要市場であるドイツを中心に需要が堅調であり、売上げは前年同期を上回った。CIS では、石油ガス関連工事を中心に一般建機の需要が伸長したことや、石炭・金鉱山を中心に鉱山機械の需要が引き続き好調であり、売上げは前年同期を上回った。

<中国> 中国では、前年同期より需要の伸び率は鈍化しているものの、全国的にインフラ工事が堅調に推移していることなどにより、売上げは前年同期を上回った。

<アジア・オセアニア> アジアでは、石炭価格の上昇に伴い、最大市場であるインドネシアで鉱山機械の需要が引き続き好調であることなどから、売上げは前年同期を大幅に上回った。オセアニアでは、一般建機・鉱山機械ともに需要が増加したことにより、売上げは前年同期を上回った。

<中近東・アフリカ> 中近東では、イエメンの内戦に伴う各国政府の緊縮財政の影響などにより公共工事の需要が減少したことや、トルコの通貨安の影響もあり、売上げは前年同期を下回った。アフリカでは、南アフリカでの鉱山機械の需要が増加したことなどにより、売上げは前年同期を上回った。

【リテールファイナンス】

 リテールファイナンス部門では、北米などにおいて増収となったが、前年同期にチリでのリース契約の中途解約に伴う中古車売上という特異要因があり、売上高は294 億円(前年同期比5.8%減)となった。セグメント利益は、中国で2016 年度に貸倒引当金を計上した債権について一部回収が実現し、引当金の戻しを行ったことなどにより、95 億円(前年同期比62.2%増)となった。

【産業機械他】

 産業機械他部門では、自動車向けの工作機械の販売増加に加え、好調な半導体市場に伴うエキシマレーザー関連の売上が増加したことなどにより、売上高は970 億円(前年同期比22.6%増)となった。セグメント利益は75 億円(前年同期比56.2%増)となった。

 コマツ産機㈱では、拡大するアジア市場における産業機械の販売・サービス強化のため、今年4 月にベトナムに連絡事務所を開設した。また、6 月にはタイに支店(展示場)を増設し、8 月にはインドネシアに展示場とサービス・補給部品センターを開設した。

■2019年3月期見通し

 上期は北米やインドネシアなどを中心に売上げが想定を上回り、下期についても北米やマイニングを中心に需要は堅調に推移すると予想される。また、為替が想定より円安傾向であることから、業績予想の前提となる為替レートの見直し(下期平均の為替レートを1 米ドル=105 円に変更)を行い今年4 月26 日に公表した2019 年3 月期通期連結業績予想(2018 年4 月1 日~2019 年3 月31 日)について、売上高および利益を下記の通り修正した。

 売上高2兆6,620億円(前回予想2兆5,030億円、前期比6.4%増)、営業利益3,810億円(同3,390億円、同41.9%増)、税引前当期純利益3,620億円(同3,200億円、同24.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,400億円(同2,260億円、同22.2%増)。

 通期平均の為替レートは、1 米ドル=107.4 円、1ユーロ=126.4 円、1 人民元=16.3 円。(前回見通し1 米ドル=100 円、1ユーロ=123 円、1人民元=15.8 円)

 コマツの2019年3月期第2四半期決算短信

 コマツの2019年3月期第2四半期決算説明資料

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