㈱日本製鋼所は10月26日、長年培ってきたスクリュシリンダ技術を活用し、射出成形品における軽量化や寸法精度の向上等を実現する革新的な射出発泡成形技術SOFITを開発し販売を開始したと発表した。また、同技術を10月31日から11月2日にポートメッセなごやで開催される2018名古屋プラスチック工業展の当社ブースにおいて成形実演を初公開する。
昨今、自動車の燃費向上を目的にした部品の軽量化や、プラスチック成形品の寸法精度の向上を図るべく発泡成形技術が注目されている。日本製鋼所は、従来の発泡成形技術の特長を持ちつつ、成形安定性や設備&生産コストといった量産技術としての課題を改善した、独自かつ全く新しい射出発泡成形技術を実用化した。
<SOFITの概要>
名称:SOFIT(Simple Optimized Foam Injection molding Technology の略)
※SOFITとは、マクセル株式会社と京都大学が開発した物理発泡成形技術(RIC-FOAM®法)に、日本製鋼所のスクリュ技術を融合した独自発泡成形技術。
概要:窒素や二酸化炭素のガスボンベから直接射出成形機の射出用シリンダにガスを供給し、溶融した樹脂にガスを溶解させ金型内で発泡させる射出成形技術で、弊社の電動射出成形機に装着が可能。
装置の特長:
①専用の高圧ガス発生装置が不要で、操作(条件設定やメンテナンス)が容易
②高圧ガス規制が大幅に軽減(都道府県への届出のみ)
③成形安定性に優れ、精密部品の生産にも適用が可能
④環境性(環境負荷材料を使用しない発泡成形)
期待できる効果と「装置の特長」との関連性:
・射出成形品の「軽量化」(材料費低減にも寄与)————————- ④
・射出成形品の「寸法精度の向上(反り、変形の抑制)」—————— ③
・「イニシャルコスト低減」(従来の物理発泡成形技術と比較して)—- ①②
・「ランニングコスト低減」(従来の発泡成形技術と比較して)——— ②④
日本製鋼所は、自動車をはじめ、家電・OA機器、食品容器、日用品などの各分野における上記効果に貢献する射出成形技術のソリューションを提案していく。