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東芝、中国電力建設集団と発電システム分野の提携で合意書を締結

    ㈱東芝は10月26日、エネルギー、水・環境、インフラ設備・不動産等の事業をグローバルで手掛ける中国の大手建設会社である中国電力建設集団有限公司(以下、中国電建)と、「日中第三国市場協力フォーラム」の場で、水力・地熱・火力発電システム分野等における提携に関する合意書を締結したと発表した。両社はこれまで、水力発電を中心に発電システム分野での新規案件の情報交換や事業化などにおいて協力してきたが、今回、対象を東芝グループが手掛けるその他のシステム・機器に拡大するとともに、プロジェクトに対する投融資においても協力し事業機会の拡大を目指すことで合意した。

 水力発電において東芝は、2005年に水力発電設備の研究、開発、設計、製造、販売、保守サービスを行う「東芝水電設備(杭州)有限公司」(以下、東芝水電)を中国・杭州に設立した。現在、同社には東芝グループが80%、中国電建が20%出資している。同社は、中国をはじめ、水力発電需要の大きい東南アジアやアフリカなどの第三国市場での事業拡大を進めており、これまで中国電建が主導したベトナムのチュンソン水力発電所やラオスのナムオウ第5水力発電所向けなどのプロジェクトにおいて、水車および水車発電機を供給してきた実績がある。

 なお、両社は、中国電建がEPC契約を締結したネパールのタナフ水力発電所、ギニアのククタンバ水力発電所において水車及び水車発電機等に関する調達契約を締結し、両社が協調して案件を推進していくことを合意している。

 地熱発電では、東芝は、北米、東南アジア、アフリカなど世界各国で57台、約3,687MWの地熱発電設備の納入実績があり、設備容量ベースで世界の23%(注1)のシェアを有している。

 また火力発電では、電力需要の旺盛なアジアや中東では高効率な火力発電所の増設が見込まれている。東芝は、コンバインドサイクル発電所や超々臨界圧石炭火力発電所向けに高効率な発電設備を供給することで、グローバルでの低炭素社会の実現と安定的な電力供給の両立に貢献している。

 中国電建は、中国国内外の電力、水・環境、鉄道、道路、空港、都市インフラ、不動産関連の建設プロジェクトにおいて、プロジェクトの開発から運営に至るまで豊富な実績を有している。特に、水資源の利用や水力発電所建設分野では高い技術力を有し、トータルソリューションの提供を強みとしている。中国電建はこれまでの東芝との戦略的提携における協力や実績を高く評価しており、東芝とともに更なる事業拡大を進める。

 今回の締結により、両社は提携を強化し、中国電力建設集団が持つ豊富なネットワーク、コンサルティング力、建設実績と、東芝の高効率な発電システム等を組み合わせることで、今後、日中に加え、第三国においてもさらなる事業拡大を図っていく。

 注1:2017年12月時点(出典:BloombergNEF)

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