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三菱重工工作機械、高速・高精度仕上げで量産に強い歯車研削盤「ZE16C」と「ZE26C」を開発

 三菱重工グループの三菱重工工作機械(本社:滋賀県栗東市)は10月18日、歯車量産ラインに対応した一層の高速・高精度仕上げができる歯車研削盤「ZE16C」(画像)および「ZE26C」を開発したと発表した。自動車の電動化やロボット用減速機構の高精度化を背景に、高精度な歯車の需要の高まりに応えるもの。最終製品としての歯車の歯形形状誤差を1μmレベルに抑制でき、より正確な歯車機構の動きを実現することで、燃費性能や静粛性の向上につながる。11月1日より東京・有明の東京ビッグサイトで開幕する「JIMTOF 2018 第29回 日本国際工作機械見本市」で実機展示を含めて紹介し、本格販売を開始する。

 ZE16CとZE26Cは、2011年から順次市場投入して好評を博してきた歯車研削盤「ZE-B」シリーズ(ZE15BやZE24B)を、大幅改良によりさらに高性能化したもの。それぞれ、最大外径160mmと260mmまでの歯車に対応。加工の高速・高精度化に加え、非加工時間を従来機の約半分にすることにより、量産能力が高まりランニングコストの低減をはかることができる。さらに、業界初の水溶性クーラントの採用をオプションメニューに加えることでより、環境配慮性と省エネ性も高めている。

 構造面では、新開発の門型カウンターコラム(ZE16C)やテーブル、砥石ヘッドなどの剛性を高めるとともに主軸構造も見直すことで、加工精度の向上と安定性を確保した。また、非加工時間の短縮や砥石ヘッドの回転速度アップにより生産性の向上をはかった。さらには、砥石の幅を従来の125mmから最大160mmに拡張することで砥石交換頻度の削減や、標準砥石と超仕上げ(ポリッシュ)砥石の同時装着も可能となり、さまざまな製造現場のニーズに対応できる。

 JIMTOF 2018では、ZE16Cの実機による加工実演や、IoT(モノのインターネット)技術を用いた同社モニタリングシステム「DIASCOPE」での稼働監視による生産状況の見える化のデモも行う。

 歯車の高精度仕上げや精密歯車の量産化に対する需要は、自動車の電動化へのシフト、静粛性や燃費性能の向上、低コスト生産に向けた動きのなかで、高まってきている。加えて、最近では多様な高機能ロボットの開発活発化などに伴うロボット用減速機向けの需要も拡大。ますます、高速・高精度仕上げが可能な歯車研削盤が求められる傾向にあり、今回の「ZE-C」シリーズ投入に至ったもの。

 三菱重工工作機械は、歯車研削盤の国内シェアナンバーワン企業として今後も歯車研削に関する技術・設備の向上に向けた取り組みに力を注いでいく。

 ニュースリリース

 

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