㈱IHIは10月15日、2018年10月12日に、IHIの航空エンジンや宇宙開発関連機器などの部品の主要生産拠点である相馬事業所の開設20周年記念式典を、また10月13日に従業員の家族向け工場見学を、福島県相馬市にある同事業所内で開催したと発表した。
式典には、相馬市長を招待、IHIグループからは斎藤保代表取締役会長、識名朝取締役など約220名が出席した。式典では相馬事業所の運営に協力した関係者に対して、これまでの感謝を示すとともに、地域社会への今後のさらなる貢献を誓った。また、日頃の感謝の意を表し、従業員の家族を工場見学に招待し約250名が参加した。相馬事業所でのものづくりに対する従業員家族の理解が深まり、従業員のさらなるモチベーション向上にもつながった。
相馬第一工場・第二工場、グループ会社である㈱IHIキャスティングス(本社:東京都昭島市、以下ICC)相馬工場、ならびに㈱IHIジェットサービス(本社:東京都昭島市、以下IJS)相馬事業所で構成されるIHI相馬事業所は、IHIが、航空機用ジェットエンジン翼部品の生産拡大のために、1998年に創設した。
その後、航空旅客輸送量の高い成長を背景とした航空機の需要増大に対応するため、工場の拡張と生産改善を繰り返し、航空産業の国際的なサプライチェーンの重要な一角を占めるまでになった。2011年3月11日の東日本大震災では、操業が完全に停止し、サプライチェーンへの影響が懸念されたが、現場の努力や社外の取引先の支援によって、短期間で全面的に操業を再開した。
現在、相馬第一工場は、主にジェットエンジンのタービン翼部品を年間約90万枚生産している。相馬第二工場は約3,500種類に及ぶ部品を担当し、常時1,500種類を生産する工場に成長、航空宇宙産業のものづくりを支えている。また、相馬市の伝統行事である相馬野馬追への参加を通じて、地域活動にも積極的に取り組んでいる。
IHIは「これからも相馬事業所における事業活動を通じて、航空機エンジンの環境性能の向上に寄与し、世界中の航空機の安心・安全・快適な運航を支えるとともに、相馬市の発展に貢献できるよう、より一層努めていきます」としている。
<相馬事業所概要>※以下の数値には、事業所内関係会社が含まれる。
所在地:福島県相馬市大野台1-2-1
創設:1998年
総面積:約37万㎡
建屋面積:約10万6,000㎡
従業員数: 約1950名