コベルコ建機ヨーロッパ:2018年10月12日発表
■最新のSK350DLC-10がKCMEの解体ラインナップに登場
コベルコは長年、日本の解体機のリーダーとして認められており、今年初めに欧州市場向けに最初の解体機を発売しました。SK400DLC-10やSK550DLC-10と同様に、新SK350DLC-10は、コベルコが開発したNEXTシステムを搭載しています。これは、高所の解体作業と土台の破砕の両方に対応できる専用のアタッチメントを備えたベースマシンで、 アタッチメントは現場で簡単に変更できます。
SK350DLC-10のNEXT超ロングアタッチメントは、地上からの多階建て建物の解体に最適です。超ロングアタッチメントは、最大作業高さ21m(6.1mアーム)、圧砕機制限質量は2.6トンです。また、セパレートブーム仕様は、コンクリートが最も厚くなる下層階を解体するのに理想的です。SK350DLC-10の最大作業深度は6,320mmです。
解体作業現場の環境は厳しいため、ブームアタッチメントは耐久性に優れ、長時間労働にも耐えうる構造となっています。このブロック構造はまた、現場での組立/分解作業時間の短縮にもつながっています。上側(裏側)のピンを反対側の下ピンに引っ掛けて、機械のアタッチメントを接続します。圧抜きからピン固定するまでの一連のアタッチメント組立/分解作業が短時間で安全に行えます。各アタッチメント接合部では油圧配管を側面に配置し、接続部にはクイックカプラ方式を採用しており、配管の接合/切離しが地上で手際よく安全に行えます。
NEXTシステムのもう1つの主な利点は、解体したときの超ロングアタッチメントの保管高さが低いことです。このアタッチメントは、短いインターアームにジブシリンダとアームシリンダをクロス配置し、さらにアーム背面がフラット化されるように設計されています。その結果、保管姿勢におけるアタッチメントの高さは約2mであり、標準トレーラーで輸送することができるため、大幅な物流コスト削減に繋がります。
SK350DLC-10は、高出力かつ低燃費のためにSK350LC-10と同じターボチャージャー式のステージIV準拠エンジンと油圧システムを使用しています。燃費をさらに向上させる3つの作業モードが用意されています。作業量を重視するHモードや、作業量と燃費のバランスを重視するSモード、燃費を優先させるエコモードなどがあります。AIS(オートアイドルストップ)機能は、機械のアイドル時に不必要な燃料消費を避けることによって、この効率を向上させます。
コベルコはオペレーターの快適性と安全性を第一に考えており、SK350DLC-10の解体仕様キャビンに大幅に投資したことは驚くことではありません。 キャビンはレベルIIのFOPSに準拠しており、フロントガラスとトップガラスには高強度の安全ガラスと放射状のグリッドガードが装備されており、キャブは30度まで傾けることができるので、作業者は高所の解体作業中でも快適な姿勢を保つことができます。
SK350DLC-10には、SK400DLC-10やSK550DLC-10と同様に、作業中の先端アタッチメントがキャブに近づくと危険を警報音により知らせるキャブ干渉防止システムが装備されています。また、アタッチメントの姿勢から作業半径と安定度を算出し、アタッチメントが転倒の恐れの生じる作動領域に入ると、オペレーターにブザーで危険を知らせます。SK350DLC-10には、後方確認カメラや増設右カメラ、スピーカーシステム、キャブ天井ガード、明るいLEDライトが装備されているため、現場での視認性が向上します。
KCMEプロダクトマネージャーPeter Stuijt(ピーター・スチュアート)は、 SK350DLC-10の導入についてコメントしました。
「今年初めに発表したSK400DLC-10とSK550DLC-10について、お客様からは好評でしたが、より小さなモデルだと感じました。SK350DLC-10はコンパクトではあるが、技術に妥協はありません。同じマシンで高距離と地下の解体を可能にする多目的NEXTシステムがこのことを証明してくれています。」
「SK350DLC-10は、高出力と低燃費を促進する電子制御環境エンジンのメリットもあります。エンジンの高い燃焼効率、排気ガス後処理装置、尿素SCRシステムによって粒子状物質やNOx排出が抑制されます。つまり、SK350DLC-10は、経済投資と輸送物流の両方を考慮した機械となっています。また、適合したロアーを備えているため、3.2メートル幅の輸送規制にも対応しています。」
詳細および機械仕様については、製品ページをご覧ください。>>>
*リリース内容から「ですます調」で表記しています。