明治機械は10月15日、米国フェライト・マイクロウェーブ・テクノロジーズ社(以下、FMT社、本社:ニューハンプシャー州)と業務用マイクロ波解凍機の東南アジア4カ国を対象とした独占販売契約を結んだと発表した。
明治機械では、海外事業推進の第一弾として、1991年の国内販売開始から25 年以上、食品加工場等向けにFMT社製の業務用マイクロ波解凍機を納入してきた。今回、東南アジア市場に解凍機を投入するのは、冷凍技術の発達により多彩で新鮮なおいしい食材を楽しむことができるようになり、東南アジアでも現地に食品工場を建設して加工する食材加工の需要が高まっていることが背景。明治機械は、日本国内での解凍機販売のノウハウをもとに、牛肉加工用として業務用マイクロ波解凍機の販売から開始することにした。
FMT社の「マイクロ波解凍機」は、食材により異なる解凍温度を細かく設定でき、短時間に多量な解凍ができる点が特徴。特に牛肉の解凍用途に適しているとされ、大きな牛一頭を、加工がしやすい約マイナス4℃まで、数十秒から数分で解凍することがでる。
FMT 社との契約では、今後、現地ニーズに合わせた新たな機能・価格帯の製品を共同で開発することも合意した。明治機械は、東南アジア市場向け製品の販売を強化するにあたっては、同地域に日本から進出しているパートナー企業などと連携してマーケティング・営業活動を展開していく。また、海外事業は、解凍機販売を皮切りに、順次、製粉、飼料、産業機械の販売及びプラントエンジニアリング事業を強化していく方針で、3年後をめどに東南アジア市場向けを含む海外売上高10億円規模を見込んでいる。
■フェライト・マイクロウェーブ・テクノロジーズ社について
1948 年に、現在の航空機の運航に欠かせないレーダー(マイクロウェーブ)技術を開発したレイセオン社を前身とする米国企業で、同社が1972 年に世界で初めて開発したマイクロ波を利用した解凍機を引き継ぎ販売している。英文社名:Ferrite Microwave Technologies LLC、代表者:Peter Tibbetts、米国ニューハンプシャー州。