㈱技研製作所(本社:高知市)は10月11日、グループ企業であるGiken America Corporation(本社:オーランド)が、9月20日、米国の「Meuser Rutledge Consulting Engineers(以下:MRCE社)」と圧入工法の普及拡大に向けた協働契約を締結したと発表した。
MRCE社は、ニューヨーク マンハッタンに本社を置き、複雑で難易度の高い建設プロジェクトを遂行するための先駆的な新技術を100年以上に渡って開発してきた、ニューヨークでも権威のある建設コンサルタント・地盤工学エンジニアリング会社。同社には、地盤工学・開削・基礎・地盤改良・ウォーターフロント構造物・ダム・トンネルなどの幅広いエンジニアおよび経験豊富で多様な知識を持つパートナー(コンサルタント)が多数在籍しているとともに、ニューヨーク都市圏とワシントンD.C.において他に類を見ない広範な地下情報のデータベースを有している。
ニューヨークを含む米国の主要都市では、トランプ政権によるインフラ投資計画の下、道路・地下鉄・地下ライフラインの老朽化対策、高潮対策等が順次具体化される見通しであり、現況の経済活動を阻害することなく省スペースで急速に工事を遂行できる当社グループの圧入工法は、高い市場性が見込まれる。
今回の契約のきっかけとなったのは、今年3月に技研製作所の北村精男(あきお)社長が日本人で初めて受賞した「ベン・C・ガーウィック賞」だった。同賞の受賞者を選定する主催者DFI(Deep Foundation Institute)の海洋基礎委員会の委員長を務めるRoderic A.Ellman(エルマン)氏は、MRCE社の共同経営者の一人であり、圧入工法の優位性が同社の取り扱う設計エンジニアリング業務の新たな解決策となる可能性を見出していた。
Giken America Corporationは、今年11月にニューヨークにオフィスを開設する予定で、今回の協働契約により、同オフィスへのMRCE社のエンジニア派遣を受け入れる。これにより圧入工法に適したプロジェクトの調査、設計提案を同社と協力して行い、上流営業を強化することで、ニューヨーク及び北米市場における認知度向上と工法普及を加速していく。
技研製作所グループでは長期ビジョンとして「海外売上比率を全体の7割とする」目標を掲げており、今後もアメリカ、ヨーロッパ、東南アジア、中国など各国において、設計・施工・整備・販売など各分野の核となる企業との業務提携を進め、中期経営計画(2019年8月期-2021年8月期)で掲げる「インプラント工法のパッケージ化によるグローバル展開」を強力に推し進めていく。