日本のコンテナ輸入量は年々増加しており、特に東京港は取扱量が多くコンテナ蔵置場が飽和状態となっている。青海4バースのエバーグリーンターミナルにおいても、コンテナの増加に伴い、コンテナ蔵置場の確保が課題となっていた。その課題を解決するためにクレーンの高さを高くすることでコンテナ蔵置量を増やすこととし、同時にコンテナのバース内移動量が減ることによるCO2排出削減にも貢献する。こうした環境保護に優しいだけでなく、コンテナの配置を含め安全な作業環境をつくりだす。
今回の嵩上げ改造工事は、三井E&Sマシナリーが納入したトランスファークレーン8基をコンテナ4段積み対応から5段積み対応クレーンにクレーンの高さを変える工事となる。今回の改造工事を実施により、青海4バースのエバーグリーンターミナルではコンテナ蔵置量が増える。三井E&Sマシナリーとしては他のターミナルでの受注を目指し営業活動を実施していく。
三井E&Sマシナリーは、コンテナリゼーションの幕開けとともに、1967年に日本で初めての岸壁用コンテナクレーンを神戸港に納入して以来、港湾荷役分野において50年にわたって実績を積み上げてきた。これまでに300基以上のコンテナクレーンと1,250基以上のヤード用トランスファークレーンの納入実績があり、その高品質・高荷役効率を誇るクレーンは高く評価されている。
また、岸壁用コンテナクレーンのみならず、コンテナ荷役効率向上に欠かせないコンテナヤード用トランスファークレーン及びコンテナターミナルマネージメントシステムも豊富な納入実績を有しており、納入後のアフターサービスも含めたコンテナターミナルのトータルシステム企業として事業展開していく。特に、今回受注した納入後の改造工事も今後注力していき、納入後の対応力を強化し、製品からサービスまで顧客に評価される企業を目指していく。
<トランスファークレーン諸元>(画像は嵩上げ対象機)
東京港青海第4バース向けクレーン
定格荷重:40.6t
揚程(改造前):15.24m
揚程(改造後):15.5m(地上2.5mより15.5m)
レールスパン:23.47m
台数:8台