三菱重工業は10月1日、グループの三菱重工コンプレッサ(MCO、本社:広島市西区)が、韓国に三菱商事との合弁で新会社「MHI Compressor Korea, Ltd.(MCO-K)」を設立し、10月1日から営業を開始したと発表した。多数のコンプレッサおよび駆動機の納入実績を持つ有望な同国市場をさらに深耕するのが狙い。
新会社MCO-Kは、首都ソウルに資本金9億ウォン(約1億円)で設立。MCOが70%、三菱商事が30%を出資している。MCOから社長に就任した岡田亮太氏以下、総勢4人で発足し、今後体制を拡充していく。同社に韓国全土の顧客窓口を一本化することで体制を強化し、同国内のエンドユーザーやEPC(設計・調達・建設)企業に対する連携緊密化・対応迅速化をはかり、新設ならびに改造・アフターサービス需要開拓に力を注いでいく。
MCOは、韓国市場で200台以上のコンプレッサおよび駆動機を納入した実績を持ち、これらの多くは石油化学プラントに納入されている。エチレンなど韓国で生産される石油化学素材・製品は、大消費地である中国へも輸出されており、引き続き堅調な需要が見込まれている。
新会社MCO-Kは、これらエンドユーザー設備の能力増強やオーバーホール、日常的なメンテナンスなどのニーズに迅速に対応していく。加えて、近年、石油化学プラント建設で世界的に存在感を高めてきている韓国EPC企業に、プラントの計画段階から協力できるよう連携強化をはかる。
MCOは、今回のMCO-K発足を機に、韓国内での拡販に加え、同社を足掛かりとした広域市場の開拓強化も視野に、三菱重工業や三菱商事とも緊密に連携しながら、MCO製品のシェア拡大および市場競争力強化を推進していく。