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日本ガイシ、約70億円投じて石川工場にアジア拠点向け粉体生産設備を新設

・自動車排ガス浄化用セラミックスの需要拡大に対応

 日本ガイシ919日、自動車排ガス浄化用セラミックスの生産拠点である石川工場(石川県能美市)に新たに原料の調合を行う粉体生産設備を導入すると発表した。約70億円を投じ、2019年1月から4,700㎡の建屋増築(画像は完成イメージ)、設備導入などを行い、2020年6月から生産を開始する。これによりアジアを中心に拡大する需要に対応できる原料供給体制を整える。

 粉体生産設備は、粉状の原料をひょう量、調合して調合原料(粉体)を生産する設備。日本ガイシは現在、名古屋事業所と海外2拠点(ベルギー、米国)で粉体を生産し、世界の拠点に供給している。今後、生産能力を上回る需要が見込まれることや中国を中心とするアジア地域への供給体制の強化、BCP(事業継続計画)の観点から、石川工場に粉体生産設備を新設することを決定した。

  今回の投資では、石川工場の敷地内に建屋を増築し、自動化や省人化を進めた生産性の高い粉体生産設備を導入する。これにより石川工場は、原料の受け入れから粉体の生産、完成品の生産・出荷までを一貫して行う工場になるとともに、アジアの生産拠点に粉体を供給する計画。

  自動車排ガス浄化用セラミックスの需要は、自動車生産台数の増加や排ガス規制の強化により堅調に増加している。なかでもアジア地域では、中国・インドでの建設機械などの特定特殊自動車やトラック向けのPM(粒子状物質)除去フィルター「ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)」や、2020年に厳しい排ガス規制「国6」が適用される中国でのガソリン車向け「ガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)」を中心に急拡大が見込まれている。

  日本ガイシは現在、自動車排ガス浄化用セラミックスの生産拠点を世界9カ国11カ所()に展開している。2019年には中国の第2工場がGPFの生産拠点として稼働を開始する予定。日本ガイシは今後も、自動車排ガス浄化用セラミックスの需要に対応する効率的かつ安定的な生産・供給体制を構築していく。

 ※日本(名古屋事業所、石川工場)、ベルギー、米国、インドネシア、南アフリカ、中国、ポーランド(2工場)、メキシコ、タイ(今年4月生産開始)

 <設備投資の概要>

所在地:石川県能美市能美一丁目1番地

投資額:約70億円

投資内容:建屋増築、粉体生産設備の導入など

増築面積:4,700

工事期間:20191月~20205

生産開始:20206

新規雇用数:約50人 

  ニュースリリース

 

 

 

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