日機装は9月12日、100%子会社である宮崎日機装(宮崎市高岡町)が2017年12月より建設を進めていた、航空宇宙工場カスケード棟と管理棟が完成、10月より航空宇宙工場が稼働すると発表した。なお、航空宇宙工場のコンポジット棟の竣工は、今年12月下旬を予定している。
日機装は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP*)を用いた航空機用部品の製造・販売を行っており、1983 年に世界で初めて開発に成功した、主力製品のCFRP 製ジェットエンジン逆噴射装置用部品「カスケード」は、現在では世界の民間航空機市場をほぼ独占するに至っている。
世界的な航空機需要の高まりを背景とした「カスケード」の増産需要に対応するため、宮崎日機装に新工場を建設することにより生産能力の拡大を図るとともに、様々な航空機部品の新規受注に対応するための生産技術の高度化を図っていく。
今後は、LNG(液化天然ガス)等、極低温の液体を移送する際に利用される大型で特殊な「クライオジェニックポンプ」の試験設備を2020 年秋までに建設予定など、航空機部品の生産のみならず、全事業にわたって先端の技術とものづくりの在り方を実現する場として活用し、全社の品質管理体制を確立する、日機装の基幹工場として育成していく方針。
<宮崎日機装の概要>
所在地:宮崎県市高岡町浜1495番63
敷地面積:約 122,000 ㎡
総投資額(計画)170 億円 ※2021年度末 年度末 まで
航空宇宙工場+管理棟:112 億円
インダストリアル事業他:45 億円
土地 13 億円
従業員数: 170 名( 2018 年 8月末現在、内定者を含む)
*2021 年度末までに、約500名を予定。