プライメタルズテクノロジーズ(以下・PT社、本社:ロンドン)は9月4日、JSW スチール(JSW Steel Limited)社向けの3 基目の圧延機として、2 ストランド式線材圧延機を受注したと発表した。受注した圧延機の最高圧延速度は毎秒115 メートル、毎時220 トンで線材を生産し、年産能力は120 万トン。PT社はこれまでにJSW に対してシングルストランド式線材圧延機と棒鋼圧延機をそれぞれ1 系列納入していたが、成長を続ける市場需要に対応するために、新しい圧延機はインドのトラナガルに納入され、操業開始は2019 年末の予定。
今回のプロジェクトでは、単スタンドの粗圧延機から独立した2 ストランド(系列)の線材圧延ラインへ分岐し、その後の圧縮と搬出処理のためにコイル精整エリアで合流する。この圧延機ラインには、上部ルーパーが不要となる新設計の個別駆動方式の仕上前圧延機、冷却ノズルの交換時間を短縮する固定及び取外し方式、SR シリーズのパイプ技術を備えた最新の第6 世代Morgan 高速レイングヘッド、最近特許取得した連続整形装置など、Morgan 製の設備の中でも最新のものが装備される。
PT社は、単スタンド粗圧延機から2 ストランドの生産を行うための機械設備と電気設備すべてを含めた線材圧延機一式の納入に加えて、据付け指導および予備品の供給を担当する。
JSW スチール社は、JSW グループ傘下のインドの大手鉄鋼メーカーで、ムンバイに拠点を置き、年産能力は1,800 万トン。同社は1994 年に設立され、自社製品を5 大陸100 カ国以上に輸出しており、熱延コイル、自動車産業向け冷延鋼板、カラーコート製品、亜鉛めっき鋼、鉄筋棒鋼、線材、および特殊合金鋼を生産している。