富士電機は8月31日、ケニア共和国オルカリアI地熱発電所向けに、ケニア電力公社との主契約者である丸紅から地熱発電設備一式を受注したと発表した。
オルカリアI地熱発電所は、首都ナイロビの北西約120kmに位置し、1981年に運転を開始したケニアで最初の地熱発電所で、すでに稼働している5基(1~5号機)の発電設備の総出力はアフリカ最大規模の約185MW。今回の受注は、アフリカにおける富士電機初の地熱発電プロジェクトで、オルカリアIに新たに建設される6号機の発電設備を受注したもの。同プロジェクトは、国際協力機構(JICA)の円借款(政府開発援助)と欧州投資銀行(EIB)からの融資により建設資金が供与される。
地熱発電は、再生可能エネルギーである地中の蒸気・熱水を利用して発電する。富士電機は1960年以降、アメリカ、インドネシア、フィリピン、アイスランド、日本など世界各地で地熱発電事業を展開し、これまでに合計81台、3,132MWの発電設備(蒸気タービン・発電機等)を受注している。
ケニア政府は長期開発戦略「ケニア・ビジョン2030」において、2030年までに地熱発電容量を5,000MWまで増大させる開発目標を掲げており、東アフリカではエチオピアやジプチなどで新たな地熱発電開発が計画されている。
富士電機は同プロジェクトを契機に、アフリカでの地熱発電設備の受注拡大を図るとともに、同地域の経済発展と地球環境保護に貢献していく。
<受注概要>
名称:オルカリアI地熱発電所6号機
所在地:ケニア共和国ナクル郡
出力:70MW(公称)
運転開始予定:2021年