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AGC、5G高速高周波プリント基板用材料の生産能力を大幅増強、千葉工場で新たな供給体制を構築

 AGCは8月30日、主に5G*1高速高周波向けプリント基板用材料として使用可能な、フッ素樹脂Fluon+(フルオンプラス) EA-2000専用製造設備導入による生産能力の大幅増強を決定したと発表した。2020年の5G本格実用化に向け今後見込まれる需要の大幅増加に対応するため、供給体制を新たに千葉工場に構築し、2019年9月より稼働を開始する。

 あらゆるモノがインターネットに接続するIoTの時代を迎え、2020年を目途に5Gの運用が開始される見込み。高周波帯を利用する5G向けプリント基板用材料であるCCL*2には、伝送損失*3の低い材料が求められている。

 AGCのフッ素樹脂Fluon+ EA-2000は、耐熱性、電気特性などフッ素樹脂の優れた特性を維持しつつ、接着性・分散性をプラスした製品です。本製品を用いたプリント基板を使用した場合、既存材料に比べて伝送損失を30%以上低減することができる(28GHz帯で比較)。更に優れた接着性・分散性を持つため、お客様の加工形態によらずフッ素樹脂の優れた低伝損特性を活かすことが可能。

 またEA-2000の優れた低伝損特性は、フレキシブルCCL、リジットCCL共に適用が可能なため、スマートフォンなどのモバイル機器をはじめ、基地局、サーバー、車載用など様々なプリント基板に展開可能。今後5G実用化に伴い需要の大幅な増加が見込まれることから、EA-2000の生産能力を大幅に増強するもの。

 AGCグループは、長期経営戦略「2025年のありたい姿」において、モビリティ及びエレクトロニクス事業を戦略事業と位置付けており、中でも5Gを大きな事業機会と捉えている。今後も長年培ったガラス・電子・化学品・セラミックスの技術を複合化させ、次世代高速通信技術の発展に貢献すると共に、この分野で積極的に事業を拡大していく。

■注釈

*1: 5G: 第五世代移動通信システム。「高速大容量」「超高信頼性・低遅延」「超大量接続」が要求特性。

*2: CCL: 銅張積層板のこと。(Copper Clad Laminate)

*3: 伝送損失: 通信線路上を流れる電気信号の劣化度合いのこと。

 ニュースリリース

 

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