京セラドキュメントソリューションズは8月10日、中国 広東省東莞市にある主力生産拠点、京セラ弁公設備科技(東莞)有限公司(以下:中国工場)の敷地に昨年7月より建設を進めていたOPC感光体ドラム(※)の新工場が完成、8月9日に竣工式を行ったと発表した。竣工式には、東莞市石龍鎮の劉書記、葉鎮長をはじめ、政府関連各局などから関係者が出席した。
中国工場は、同社の主力工場で複合機およびプリンターの生産に加え、OPC感光体ドラム(消耗品)の生産も行っている。同社は、複合機やプリンターの受注拡大に伴い、低中速機に搭載されるOPC感光体ドラムの生産増強が急務であることから、OPC感光体ドラムの生産工場を増設することにした。
新工場は、総床面積11,400㎡の3階建てで、OPC感光体ドラムの生産工程で出る排水のリサイクルシステムや、排ガス処理装置を設置するなど、環境にも配慮している。また、同社独自の新生産設備を導入し、殆どの工程を自動化する事でOPC感光体ドラムの生産能力を2020年には、現在の2.5倍以上に増強する予定。
式典で中国工場の小牧総経理は、「新工場の完成により、新興国で拡大する複合機やプリンターの需要に対応できるドラムの生産が確保できます。またドラムの生産だけではなく複合機、プリンターの機器生産においても、IoTを積極的に導入し自動化を推進することによって、中国工場でさらなる生産性向上を目指してまいります」と述べた。
※ OPC感光体ドラム:Organic Photo Conductor(有機感光体)
<新OPC感光体ドラム工場(第10工場)の概要>
名称:京セラ弁公設備科技(東莞)有限公司 OPC感光体ドラム第2工場
建設地:中国工場内
建築面積:5,000㎡ (約100x50m)
延床面積:11,385 ㎡へ (鉄骨: 3階建て)
着工:2017年7月
量産開始:2018年8月
生産品目:OPC感光体ドラム
<中国工場全体の概要>
工場:京セラ弁公設備科技(東莞)有限公司
敷地総面積:136,969 ㎡
建築延床面積:231,823 ㎡
緑地率:21%
従業員数:5,789名 (2018年8月現在)
生産品目:複合機、プリンター、感光体ドラムの生産
沿革:
1999年6月 中国広州東莞市石龍鎮にて借工場でプリンター生産開始
2001年10月 東莞市石龍鎮にて自社石龍工場を建設 第1期工事完了
2001年12月 中国現地企業との合弁会社(中国名:京瓷美達弁公設備(東莞)有限公司)として発足
2003年5月 石龍工場第2期工事完了(OPC感光体ドラム生産開始)
2005年8月 石龍工場第3期工事完了(OPC感光体ドラム工場増設)
2012年4月 京セラドキュメントテクノロジー石龍工場(中国名:京瓷弁公設備科技(東莞)有限公司)へ社名変更
2018年10月 新OPC感光体ドラム工場(第10工場)竣工