㈱ハーモニック・ドライブ・システムズ(本社:東京都品川区)は8月8日、約120億円を投じて有明工場(長野県安曇野市)内に新工場2棟(第3号棟、第4号棟)を建設、産業用ロボット向けなどに使われる波動歯車装置「ハーモニックドライブ」の生産能力を大幅に引き上げると発表した。
同社では昨年12月に有明工場を取得し、波動減速機の生産能力を大幅に引き上げる計画を推進している。現在、有明工場には、2棟の既存工場棟があり、順次改修工事を実施し、うち第1号棟は今年3月から稼働を開始しているが、さらに、生産体制を増強するため、同敷地内に新工場2棟を建設することを決定した。
同社では、これら新工場棟の竣工後も段階的に設備投資を実施し、今後の需要増加が見込まれる産業用ロボット向け、半導体製造装置向け、フラットパネルディスプレイ製造装置向けなどを中心に同減速機の生産能力を引き上げていく予定。
これにより、同社グループの中期経営計画の最終年度にあたる2020年度には、現在の中核工場である穂高工場(長野県安曇野市)と合わせ、国内生産能力を月産20万台とする体制を構築する。
<有明工場の概要と工場建設計画>
所在地:長野県安曇野市穂高有明5103(有明工場)
既存工場棟の改修計画
第1号棟改修工事(3,366㎡):2018年2月末完了
第2号棟改修工事(2,730㎡):2018年8月末完了
<新工場棟の建設計画>
第3号棟(地上3階・鉄骨造)
建築面積:1,890.32㎡
延床面積:6,040.40㎡
着工予定:2018年11月
竣工予定:2019年7月末
稼働予定:2019年9月初
第4号棟(地上3階・鉄骨造)
建築面積:13,041.06㎡
延床面積:21,818.77㎡
着工予定:2018年9月
竣工予定:2019年7月末
稼働予定:2019年9月初
投資額:約120億円(新工場2棟の建設投資額)