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クボタ、1~6月売上は7.0%増の9,062億円、海外の建機・エンジンが好調

 ㈱クボタが8月2日発表した2018年12月期第2 四半期(1~6月)連結業績によると、売上高は前年同期比7.0%増の9,062億円、営業利益は原材料価格の上昇に加え、販売促進費や固定費も増加したが、国内外での増販やユーロに対する円安効果などで補い、同1.0%増の1,011 億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同1.3%増の719 億円となった。

 売上高のうち、国内は機械部門、水・環境部門ともに増収となり、前年同期比3.7%増の2,865億円となった。海外は、建設機械やエンジンの好調により機械部門が増収となったほか、ダクタイル鉄管やポンプの伸長により水・環境部門も増加し、全体では同8.6%増の6,197 億円となった。

 クボタ2018年第2四半期データ

■部門別の概況

<機械部門> 農業機械及び農業関連商品、エンジン、建設機械により構成。売上高は前年同期比7.6%増加して7,510 億円となり、売上高全体の82.9%を占めた。

 国内売上高は前年同期比6.0%増の1,559 億円。自動販売機事業からの撤退の影響はあったが、農業機械及び農業関連商品、エンジン、建設機械が揃って増加した。

 海外売上高は同8.1%増の5,951 億円。北米では、堅調な需要を背景に建設機械、エンジン、トラクタともに増加したほか、インプルメントも堅調に推移した。欧州では、ユーロやポンドに対する為替改善効果に加え、建設機械も大幅に増加した。

 アジアでは、米やキャッサバなどの価格上昇に伴う需要回復によりタイやミャンマーの農業機械が伸長したほか、インドのトラクタも前期に投入した多目的トラクタの新機種などを中心に増加した。一方、中国の農業機械が政府による農業機械購入補助金予算の発表の遅れや米価低迷などの影響により大幅に減少したため、アジア全体では前年を下回った。

 セグメント利益は販売促進費や固定費の増加を国内外での増収やユーロに対する円安効果などで補い、同6.7%増の1,087 億円となった。

<水・環境部門> パイプ関連製品(ダクタイル鉄管、合成管、ポンプ、バルブ等)、環境関連製品(各種環境プラント等)、社会インフラ関連製品(素形材、スパイラル鋼管等)により構成。売上高は同4.5%増の1,404 億円となり、売上高全体の15.5%を占めた。

 国内売上高は同1.2%増の1,159 億円。パイプ関連製品はポンプや工事事業が増加したが、ダクタイル鉄管が低調に推移したため、微減となった。社会インフラ関連製品は素形材や土木工事用スパイラル鋼管の伸長により増加し、環境関連製品も微増となった。

 海外売上高は同23.2%増の245 億円。中東向けのダクタイル鉄管が大幅に増加したほか、ポンプや浄化槽も好調に推移した。

 セグメント利益は原材料価格の上昇などにより同22.7%減の91 億円となった。

<その他部門> 各種サービス事業などにより構成。売上高は同0.5%減の148 億円となり、売上高全体の1.6%を占めた。セグメント利益は同25.7%減のて11 億円となった。

■2018年12月期の連結業績予想

 2018 年12 月期の売上高は、前回予想時(2 月14 日)と同額の1 兆8,200 億円を見込む。国内売上高は農業関連商品や補修部品などの増加により前回予想を110 億円上回るものの、海外売上高は中国での農業機械の減少を建設機械などの増加で補い切れず、前回予想を110 億円下回る見込み。

 営業利益の予想については、原材料価格が上昇していることなどを踏まえ、前回予想を90 億円下方修正し、2,040億円。税引前利益は前回予想比90 億円減の2,100 億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前回予想比60 億円減の1,450 億円とした。

 業績見通しにおける想定為替レートは、1 米ドル=110 円、1 ユーロ=130 円としている。

 クボタの2018年12月期第2四半期決算短信

 

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