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ナブテスコ、1~6月売上は6.9%増の1,425億円、ロボット減速機堅調、建機向け油圧機器も好調を維持

 ナブテスコが7月31日に発表した2018年12月期第2四半期累計(1~6月)連結業績によると、受注高は前年同期比1.9%減の1,455億6,000万円だったものの、ロボット向けの精密減速機の売上が堅調に推移したことに加えて、中国市場における建設機械向け油圧機器が好調を維持したことにより、売上高は同6.9%増の1,425億5,500万円となった。利益面は、連結子会社に係るのれんの減損損失を計上した結果、営業利益は同53.6%減の63億8,700万円、税引前四半期利益は、持分法による投資利益が増加したことにより、同23.3%減の130億3,800万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同36.9%減の78億8,600万円となった。

 ナブテスコ2018年第2四半期データ

<コンポーネントソリューション事業>

 コンポーネントソリューション事業の受注高は、前年同期比4.4%増の590億2,900万円、売上高は同12.0%増の598億1,400万円、営業利益は、同5.6%増の105億8,700万円となった。

 精密減速機は、生産設備の自動化・省人化ニーズにより堅調に推移し、売上高は前年同期比横ばい。油圧機器は、中国市場や新興国における建設機械需要の高まりにより、売上高は前年同期比増収となった。

<トランスポートソリューション事業>

 トランスポートソリューション事業の受注高は、同1.8%増の413億,300万円、売上高は、同3.6%増の380億4,500万円、営業損失は、連結子会社OVALO GmbHに係るのれんの減損損失52億4,900万円等により、同△68億3,800万円(△175.3%)の29億3,800万円となった。

 鉄道車両用機器では、堅調な国内向けと中国地下鉄向けの増加により、売上高は前年同期比増収。航空機器は、民間航空機向けでB737MAX向けが増加するも、B777新機種への切替えの端境期が続き、売上高は前年同期比横ばい。商用車用機器は、堅調な国内市場向けと東南アジア市場の回復により、売上高は前年同期比増収。舶用機器では、回復の兆しはあるものの、海運・造船市況の不透明感が続いており、売上高は前年同期比横ばいとなった。

<アクセシビリティソリューション事業>

 アクセシビリティソリューション事業の受注高は、同13.5%減の363億200万円、売上高は、同1.5%増の360億7,600万円、営業利益は、同36.5%減の14億6,300万円となった。自動ドア事業は、堅調に推移し、売上高は前年同期比増収となった。

<その他>

 その他の受注高は、同4.3%減の88億6,700万円、売上高は、同12.2%増の86億2,000万円、営業利益は、同83.9%増の12億7,800万円となった。包装機は、国内外食品向けが堅調に推移し、売上高は前年同期比増収となった。

■2018年12月期連結業績予想

 ナブテスコは、2018年12月期第2四半期連結累計期間(1~6月)において、のれんの減損損失を計上することになり、また、2月9日に公表した2018年12月期の第2四半期連結累計期間の連結業績予想と7月31日公表の同期間における実績値に差異が生じたこと、あわせて最近の業績の動向等を踏まえ、2月9日公表の通期連結業績予想も修正すると発表した。

 のれんの減損損失については、連結子会社であるOVALO GmbH(ドイツ)の事業計画を、現在の事業環境の変化を考慮し見直した結果、同社の業績は当初策定していた計画を下回って推移する見通しとなったことから、国際会計基準(IFRS)に基づく減損テストを実施し、将来の回収可能性を検討した結果、2018年12月期第2四半期(1~6月)において、買収時に認識したのれんの減損損失52億4,900万円を計上。また、コンポーネントソリューション事業、及びトランスポートソリューション事業における連結子会社の売上減を受けて、減収減益となった。

 上記のれんの減損損失や、各事業の環境を見直した結果、連結売上高、各利益が前回発表予想を下回る見込みとなった。

 2018年12月期連結業績予想は、売上高3,070億円(前期比8.7%増)、営業利益250億円(同15.2%減)、税引前利益336億円(同3.7%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益236億円(同6.1%減)と下方修正した。

 なお、2018年12月期の配当については、従来予想から変更はないとしている。

 ニュースリリース

 ナブテスコの2018年12月期第2四半期決算短信

 

 

 

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