日本貿易保険(NEXI)は7月23日、オマーンのSharqiyah海水淡水化事業案件に対する融資保険の引受を決定したと発表した。今回の案件はNEXIとして初となる、海水淡水化プラントへのプロジェクトファイナンスに対する保険引受となる。
プロジェクトは、日揮、United Infrastructure Development Company LLC及びDoosan Heavy Industries& Construction CO., LTD. が共同で設立したAl Asilah Desalination Company SAOC(プロジェクト会社)が、オマーンSharqiyah地区に、2021年に運転開始が予定されているRO膜方式の海水淡水化プラントを建設し、同国で電力及び水の調達・販売等を実施するOman Power and Water Procurement Company SAOCに対し、20年間に渡って日量約80,000m³の淡水を販売するもの。
プロジェクトにおいて、三菱UFJ銀行、三井住友信託銀行、新生銀行は、プロジェクト会社向けにプロジェクトファイナンス(総額114百万米ドル)での融資を行い、NEXIは当該融資に対して保険を適用する。
オマーンでは、人口の増加や経済成長等に伴い淡水需要の増加が見込まれており、同プロジェクトは、同国での淡水の安定供給へ資する取り組みとなる。
水ビジネスについては、政府より今後の海外展開支援強化の方向性が示されており、今回の案件は日揮による淡水化プラントの計画策定から運営までのパッケージ展開の支援という点で、政府の方針に合致する。